英最大手スーパーのテスコが発表した2009年度上半期(3~8月)の業績は、売上高が前期比8.3%増の304億ポンド(約4兆4688億円)、営業利益(不動産収入を除く)が14.0%増の15億5100万ポンド(約2280億円)と増収増益だった。
全体の約7割を占める英国の売上高は2.8%増の206億ポンド(約3兆282億円)、営業利益は7.4%増の11億ポンド(約1617億円)だった。低価格販売の強化やポイントカードの還元率引き上げなどで、景気低迷下でもシェアを伸ばすことに成功した。
海外ではアジア地域が好調で、売上高は38.3%増の43億ポンド(約6320億円)、営業利益は20.7%増の1億7500万ポンド(約257億円)と2ケタの増収増益となった。昨年、地元ホームプラスを買収した韓国や中国がとくに好調だった。韓国では上半期だけで38店舗を新設、中国では大型のハイパーマーケット業態を今年中に19店舗出店するなど両国での拡大策が目立つ。
一方、小型食品スーパー「フレッシュ&イージー」を展開する米国事業は、営業損益が8500万ポンド(約125億円)の赤字と先行投資負担でまだ利益が出ない。米国の消費低迷に対応するため低価格販売を強化したり、出店数を当初計画より抑えたりするなどして赤字拡大を食い止めている。売上高は15.4%増の1億6800万ポンド(約247億円)だった。店舗数は9月半ばで126店舗となった。