三越伊勢丹ホールディングスでは、傘下の伊勢丹の新社長に常務執行役員だった大西洋氏(53歳)が6月1日付けで昇格した。大西氏は6月26日の株主総会を経て代表取締役に就任する。前代表取締役社長の武藤信一氏(64歳)は伊勢丹の取締役にとどまるが、兼務していた三越伊勢丹HDの会長兼CEO(最高経営責任者)として2011年春をめどとする伊勢丹と三越の完全統合を指揮する。
大西氏は慶應義塾大学商学部を卒業後、伊勢丹に入社。主に紳士服畑を歩み、2008年3月からは伊勢丹と三越の常務執行役員を兼ね、三越のMD統括部長として営業改革の陣頭指揮を執っていた。
伊勢丹では婦人服畑が本流といわれており、武藤氏の後継社長としては代表取締役専務執行役員営業本部長の二橋千裕氏(55歳)や取締役常務執行役員MD統括部長の中込俊彦氏(55歳)の名前が取り沙汰されていた。