総務省は15日、昨年10月1日現在の外国人を含む総人口が、前年比64万4000人(0.51%)減の1億2550万2000人だったと発表した。減少幅は比較可能な1950年以降で最大となり、人口減少が加速。また、東京都の人口は95年以来26年ぶりにマイナスに転じた。新型コロナウイルスの感染拡大やテレワークの普及で、転入が抑制されるとともに近隣県などへ転出する動きが増えた可能性がある。
総人口の減少は11年連続。死亡数が出生数を上回る「自然減」は60万9000人。前年より10万人以上増えた。一方、出国者が入国者を上回る「社会減」は3万5000人。近年は入国者の方が多い「社会増」が続いていたが、9年ぶりに出国者が上回った。外国人に限っても9年ぶりの社会減となり、コロナによる入国制限が影響したとみられる。
年齢別で見ると、15~64歳の生産年齢人口の割合は59.4%で最低を記録。65歳以上は28.9%で最高、15歳未満は11.8%で最低となり、少子高齢化を裏付けた。
都道府県別で、人口が増加したのは沖縄のみ。残り46都道府県は減少し、埼玉、千葉、東京、神奈川、福岡の5都県は前年の増加からマイナスに転じた。東京の人口は3万8000人減の1401万人。減少率が拡大したのは33道府県で、このうち最も拡大したのは、前年を0.31ポイント上回る0.36%減の大阪だった。
また、出生数が死亡数を上回る「自然増」は沖縄のみ。転入者が転出者を上回る「社会増」は埼玉や神奈川など8府県だった。前年は転出者が多い「社会減」だった茨城や山梨は、社会増に転じた。