[30日 ロイター] – 米クレジットカード最大手ビザは30日、新型コロナウイルス流行に伴う失業者増加や買い控えなどの不透明感を理由に、通年見通しを撤回した。同日発表した第2・四半期(1─3月)決算は増収増益だった。
同社は1月、通年で2桁台前半の増収率を見込んでいた。だが、バサント・プラブフ最高財務責任者(CFO)は今回、この見通しを撤回するとともに、下半期に関して信頼できる見通しを示すことができないと述べた。
CFOは「当社が扱う決済額の約4分の1が、旅行や燃料、飲食店、娯楽など(新型コロナで)最も打撃を受ける分野だ」と説明した。
第2・四半期の決済総額(為替変動の影響除く)は5%増の2兆1400億ドル。前年同期は8.2%増だった。
純利益は4%増の30億8000万ドル。
純売上高は7%増の58億5000万ドルで、リフィニティブ/IBESがまとめたアナリスト予想の57億5000万ドルを上回った。
ビザは、4月の後半2週間でオンラインでの消費が急増したと指摘。米政府の新型コロナ対策で消費者への小切手の送付が始まる中、家の修繕や自動車関連、医療、小売りの分野で消費が増えている。