メニュー

ZHD、今期業績予想は未定 コロナ影響の最小化目指す

Zホールディングス
Zホールディングス(ZHD)は30日、2021年3月期(今期)の連結業績・配当予想(国際会計基準)を未定とすると発表した。

[東京 30日 ロイター] – Zホールディングス(ZHD)は30日、2021年3月期(今期)の連結業績・配当予想(国際会計基準)を未定とすると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で合理的な算出が困難なため。リフィニティブがまとめたアナリスト12人による今期の営業利益予想の平均値は1706億円。

会見した川邊健太郎代表取締役社長は「事業ごとにマイナス影響が出たりプラス影響が発生したりしている状況」で、先行きは見通しづらいと語った。新型コロナの終息時期は読めないものの、「影響を最小化」できるようポートフォリオ経営を続けていくという。

4月1日から26日における足元の影響をみると、Eコマース(EC)事業では、外出自粛の「巣ごもり」需要がプラスに働いているという。「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」の取扱高は、前年比約39%の増加。サービスEコマース事業においては、宿や飲食店の予約の面で大幅な影響を受けている。

広告事業では、旅行、求人関連など特定業種の出稿が減退傾向にある。今後業界全体で予算減少傾向が強まる場合、影響が拡大していくことが見込まれる。

一方で、100以上のサービスを持ち、サービスやビジネスモデルが多様であることから、「コロナの影響はうまく分散することができる」(川邊氏)との見方を示した。

20年3月期の連結営業利益は、前年比8.4%増の1523億円。売上収益は同10.3%増の1兆0529億円となり、創業以来初の1兆円超えとなった。ZOZOを連結子会社化や、アスクルグループの売上収益が増加したことに加え、販売促進費等の投資効率化もあり、増収増益となった。