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「日出るマツキヨ、日沈むコスモス。言い得て妙の叱咤激励をもらった」

 コスモス薬品の元社長、柴田太取締役経営企画部長が同社の決算発表でこう発言した。前半部分の「日出るマツキヨ、日沈むコスモス」は、インバウンド需要を取り込み好調だったマツモトキヨシホールディングスと比較するカタチで、今年1月に18年5月期営業利益予想を下方修正したコスモス薬品を論じたあるメディアの報道を、引用したものだ。それを受けて、柴田氏は「言い得て妙の叱咤激励をもらった」と返したのだ。

 

 もちろん、下方修正をした当時は、そんな余裕はなかっただろう。既存店売上高はプラスをずっとキープしながらも、ディスカウント戦略を強化した結果売上総利益率が減少するとともに、人件費など販管費増に悩まされて同第2四半期は営業減益となっていたからだ。現場の奮起を促し、第4四半期に巻き返した同社は下方修正後の目標ではなく、期初予想の売上高5500億円、営業利益223億円をいずれも上回る業績で着地した。
当時の報道を臥薪嘗胆し、結果の出た決算発表の場で軽やかに返報した格好だ。

 

 柴田氏の後任は、現場経験の豊富な横山英昭社長(37歳)。「素直さとプラス発想」をモットーにコスモスを全国に咲かせる。