NRF2023で注目を集めたセッションの1つに「リテールメディア」がある。米国小売のリテールメディア売上は急速に拡大しているが、その現状と今後の成長のうえで何がポイントになるのか? リサーチ会社インサイダー・インテリジェンスのプレゼンテーションをまとめた。
デジタル広告のサードウェーブ驚異の成長スピード
リテールメディアは、2000年からグーグル(Google)が牽引してきた検索連動型広告、10年代からメタ(Meta:旧フェイスブック)を中心に成長したソーシャル広告に続くデジタル広告の「サードウェーブ」と位置づけられる。
あらゆる小売業がアドネットワークになりつつある。オンラインマーケットプレイスのアマゾン・ドット・コム(Amazon.com:以下、アマゾン)、イーベイ(eBay)、量販店のウォルマート(Walmart)、ターゲット(Target)、専門量販店のホームデポ(The Home Depot)、ロウズ(Lowe’s)、クローガー(Kroger)、買物代行サービスのインスタカート(Instacart)などがその代表例だ。
なかでもアマゾンは米国のリテールメディアを支配し、市場シェアの77%超を握っている。これに次ぐウォルマート、インスタカート、イーベイのシェアはまだ小さいものの、市場シェアを1%拡大するごとに4億5000万ドル(585億円)相当の収益を得られることとなる。
デジタル広告成長率全米1位はウォルマート!
23年の米国でのデジタル広告収入の成長率は、
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