米フェイスブック第4四半期、予想以上に経費膨らむ 売上高の伸び最低

ロイター
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米フェイスブックの画面
1月29日、米フェイスブックが発表した第4・四半期決算は営業利益率が低下した。2019年12月撮影(2020年 ロイター/Johanna Geron)

[29日 ロイター] – 米フェイスブックが29日に発表した第4・四半期決算は、プライバシー対策などのコストがかさみ、営業利益率が低下したほか、売上高の伸びも過去最低となった。同社はまた、増収率が今後さらに鈍るとの見通しを示した。

市場では、プライバシー対策費用は増加ペースが落ち着くとの期待があったため、失望感が広がり、株価は時間外取引で7.2%下落した。

第4・四半期の総経費は、前年比34%増の122億2000万ドルと、市場予想(14%増)の倍以上に膨らんだ。これが響き、営業利益率は前年同期の46%から42%に低下した。

<売上高の伸び鈍化は続く見通し>

売上高は約25%増とこれまでで最も低い伸びを記録。アナリストが見込んでいた23%増ほど伸びは鈍化しなかったものの、同社が2018年以前の勢いを取り戻すことに苦戦しているとの懸念が強まった。

デービッド・ウェナー最高財務責任者(CFO)は投資家向けの電話会見で、事業の成熟化や世界的な個人情報保護規制とターゲット広告を巡る懸念の影響を理由に挙げ、増収率は第1・四半期にさらに鈍化するとの見通しを示した。前期比で5ポイント前後かそれ以下の悪化幅を見込むとした。

「これらの逆風による影響はこれまでのところわずかで、大半は今後直面することになる」と述べた。

フェイスブックはここ3年、個人情報の取り扱いやデータ流出、虚偽情報拡散の問題を巡り、規制当局やユーザーの厳しい目にさらされている。

それでもなお、株価は1年前から50%あまり上昇しており、好業績を示すよう圧力が強まっていた。

シノバス・トラストのポートフォリオマネジャー、ダニエル・モーガン氏は「決算発表に向けて株価は大きく値を上げてきた。期待を裏切ることへの許容度は低かった」と分析した。

第4・四半期は、1日のアクティブユーザー数が16億6000万人に増加し、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の16億5000万人を上回った。

広告売上高は25%増の207億4000万ドル。アナリストの予想平均(205億2000万ドル)を上回った。

純利益は73億5000万ドル(1株当たり2.56ドル)。前年同期は68億8000万ドル(同2.38ドル)だった。

アナリストの1株利益予想は2.52ドル。

売上高は24.6%増の210億8000万ドルで、アナリスト予想の208億9000万ドルを上回った。

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