カスミの顧客価値創造をめざすSMデジタル変革への取り組み「新しいビジネスモデルづくりに挑戦」=ダイヤモンド・リテイルメディア・カンファレンス

2019/08/27 15:00
ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局

■日本ユニシスとAIロボットを共同開発し実用化

カスミ
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)傘下カスミでは16年からロボット・AIの情報収集や導入検討を行ってきた。

 米ペンシルべニア大学バーバラ・カーン(Barbara E. Kahn)教授の「流通業を成功に導くマトリクス」を例に取るなら、縦軸に「優れた競争優位性」、横軸に「小売の価値命題」を置くと、製品の効用では製品ブランドの優位性、低価格を実現する優れたオペレーションと絶対的低コスト、顧客の体験ではその体験の強化や包括的な顧客理解などのストレスフリーという方向性が出てくる。従来は、4方向のうちの一方向が秀でていればよかった。しかし、これからは優位にある部分だけではなく、すべての方向性を兼ね備えていなければならない。

SMデジタル変革の取組
SMデジタル変革の取り組み

 小売の価値として購買行動の可視化では、カスミ筑波大学店の事例を挙げる。店舗がキャンパス内にあることで若い学生の抵抗感も少ないのでキャッシュレスレジの導入に踏み切った。さらに店舗オペレーションでは、客が多く訪れる時間帯を把握し従業員の最適配置を行うとともに、部門の壁を取り払って多能工化することで、正社員、パートナー社員、アルバイトも従来型の店舗より大幅に削減することが可能となった。

 カスミでは16年からロボット・AIの情報収集や導入検討を行ってきた。そして18年から日本ユニシスと共同で閉店後にPOPチェックなどを行うロボットの本格運用を開始している。レジはセルフ/セミセルフレジからモバイルPOSの実用化に向けた検証なども進められている。最終的にはRFIDは難しいかもしれないがスマートカメラを活用し、ノースキャンで無人レジを通過するというシステムも可能になっている。カスミでもキャッシュレス・セルフレジに対応しレジ運用の人員を3分の1に圧縮でき、3分の2の人員はプロフィットを創出するシフトへの転換を可能にしている。

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