米アマゾン、梱包の自動化技術を導入 1300人分の仕事代行へ

2019/05/15 16:00
ロイター

5月13日、米アマゾン・ドット・コムは、現在何千人もの従業員が担っている仕事を機械で自動化する試みを展開している―注文を受けた商品の梱包(こんぽう)だ。ボルチモアにあるアマゾンの倉庫で4月撮影(2019年 ロイター/Clodagh Kilcoyne)

[サンフランシスコ 13日 ロイター] – 米アマゾン・ドット・コムは、現在何千人もの従業員が担っている仕事を機械で自動化する試みを展開している―注文を受けた商品の梱包(こんぽう)だ。

アマゾンはここ数年、いくつかの倉庫で機械化に着手している。ベルトコンベアで流れてくる商品をデータとして読み込み、数秒で各々に合った箱を選別し梱包する。アマゾンの計画に従事している2人の関係筋がロイターに話した。

関係筋によるとアマゾンは、追加で数十カ所の倉庫でそれぞれ2機づつ機械を設置することを検討している。各倉庫で少なくとも24人の仕事を置き換えることとなり、標準サイズの在庫を管理する米国内の55カ所の発送センターで1300人に相当する。1機100万ドルに稼働費を踏まえ、アマゾンは2年以内に機械化コストの損失を取り戻す見込みだと言う。

アマゾンは、商品の価格設定から倉庫内での輸送作業など、事業を極力自動化する意欲が高いことで知られている。ただアマゾンは雇用創出などを条件に補助金を受けたり、大衆の評判を得たりしていることから、微妙な立場にいる。アマゾンの広報担当者は声明で「この新しい技術の目的は、安全性強化と配達の迅速化、組織の効率化だ」とした。「効率化によって削減した費用は、顧客向けの新しいサービスに再投資される。そうしたサービスは新たな雇用を生み続ける」と付け加えた。

アマゾン以外にも、中国ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)や米デジタル画像処理サービスのシャッターフライ、米小売大手ウォルマートも梱包作業に機械を導入している。

梱包技術への関心は、電子商取引大手が今日直面している物流の課題を浮き彫りにする―さまざまな商品を壊さずに掴む技術を有するロボットの追求だ。

多くのベンチャー企業や大学の研究者らは梱包の自動化技術の開発を急いでいる。人工知能(AI)の躍進で機械の精密さは改善してきているものの、依然としてマーマレードのガラス瓶が滑って壊れることを防いだり、消しゴムを掴んだ後に掃除機を掴む強度にすぐさま切り替えたりすることが保証されているわけではない。

商品をつかんで持ち上げる操作の本格化には時期尚早と判断したアマゾンは、こうした作業を避けて自動化を進めている。ベルトコンベアに商品を置くのは依然として人間だ。その後は機械が商品を囲むように箱を組み立て、包装とラベル付けをする。こうすることで人件費を抑えるだけでなく、梱包資材の無駄を省く。

ただこうした機械は欠陥がないわけではない。アマゾンが導入するイタリアのCMC社の自動製品梱包装置「カートンラップ」は、生産量に限度がある。また問題が生じた際に対応できる技術者が現場にいる必要がある。箱を組み立てる超高温接着剤が溜まって機械が止まることがある。関係筋によるとアマゾンはこうした技術者を省きたい意向だ。

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