ビームス、販売スタッフ2500人をオムニチャネル化 売れっこ販売員に聞く「オンラインで売上を上げるコツ」

2022/01/24 05:55
両角晴香
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「ウェブで商品を売る方法が分からない」「ライブ配信をできる人材がいない」などの悩みを抱える企業は少なくない。大手セレクトショップのビームス(東京都/設楽洋CEO)は、全国の販売員約2500人を“オムニチャネル化”し、オンライン売上を飛躍的に伸ばしている。なぜビームスの販売員は、オンライン接客に長けているのか。同社の「ウィメンズドレス」カテゴリーで2年連続トップのページビュー数を誇る「オムニスタイルコンサルタント」の隈元楓さんに、オンライン接客の秘訣を伺った。

対面もオンラインも、すべてを「接客」と捉える

スタッフ投稿
コーディネイト提案のスタッフ投稿

 販売員の“オムニチャネル化”とは、販売スタッフがメディアとなり、公式サイトやYouTube、インスタグラム、ライブコマース を駆使して、自ら着用したコーディネートなどを提案することで、客とブランドがダイレクトにつながり、実店舗やECの集客につなげるというもの。

 ビームスが販売員のオムニチャネル化に動いたのは、20169月。コーポレートサイトとECサイトを統合して「BEAMS公式サイト」をリニューアルし、サイト内に、全国のスタッフが個人目線で文章を綴るブログや、実名と顔写真付きでファッションのコーディネート紹介をするスタイリングページといったスタッフ投稿の機能を持たせた。これにより、現在は、全国約2500名の販売員がそれぞれの裁量でコーディネート紹介などをするようになり、サイト内の回遊性が高まるだけでなく、来店や売上の増加につながっているという。

 「ウィメンズドレス」のカテゴリーで2年連続トップのページビュー(以下PV)数を誇るデジタル部オムニスタイル課スタイルコンサルタントチーム所属の隈元楓さんは、「ECやライブコマースなど、あらゆるコンテンツをすべて”接客”と捉えて販促活動を行なっています」と話す。

 隈元さんはこれまで新宿、二子玉川、六本木の店舗で販売員としてのキャリアを構築。2016年からスタッフ投稿を始め、PV数を継続的に稼ぐ能力が買われて、「オムニスタイルコンサルタント」に抜擢された。

 オムニスタイルコンサルタントの発足は2020年5。当初は店舗スタッフと兼任の10名を含む11名のメンバーでスタート。隈元さんもそのうちの一人だった。マネジメントを担当するデジタル部オムニスタイル課 課長の橋本直久氏は、「対面接客とオンライン接客の両方で成果を出せる人は、実は稀なんです」と言う。だが、2021年9月の組織改編で、店舗、ECを管轄するカスタマーエンゲージメント本部内にオムニスタイル課を設立し、隈元さんら3名の専任スタッフを含む「オムニスタイルコンサルタント」を263名まで増員した。

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