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東急ストアVS西友VSオオゼキVSベルクス……東京の新激戦地・三軒茶屋を歩く

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東京都世田谷区三軒茶屋は、東急田園都市線「三軒茶屋」駅を中心としたわずか半径350m圏内に多数の食品スーパー(SM)が出店する都内有数の激戦区だ。駅直結の「東急ストア」を中心に、「西友」「オオゼキ」「スーパーベルクス」「肉のハナマサ」など複数の有力チェーンが近距離で激しく競争している。すべて徒歩でこれらの店舗を巡ることができる三軒茶屋は、都内の店舗視察において理想的なフィールドといえる。

大手SMが続々出店!狭小商圏でしのぎ削る

 東京都世田谷区の三軒茶屋エリアは東急田園都市線で渋谷駅までわずか2駅・約5分の場所にある。さらに東急世田谷線が乗り入れ、駅前を中心に複数のバス路線が走るなど都心・郊外の双方へアクセスしやすい環境が整っている。

 駅前はオフィス、飲食店などが密集し、昼夜を問わず人の往来が絶えない。一方で、駅から少し離れると閑静な住宅街が広がり、近隣には学校や公園も点在するなど、住環境としての快適さも備えている。

 このように高い利便性と住みやすさが両立した環境から、年々人口が増加している。世田谷区が行った人口統計によると、三軒茶屋地域を含む世田谷区世田谷地域の総人口は2025年9月1日時点で14万8934世帯/25万5992人。15年と比較して1万4555世帯/1万3575人増となった。

 肥沃なマーケットとあって競争は激しい。三軒茶屋駅を中心とした半径約350m圏内には、多くのSMが出店し、群雄割拠の様相を呈している。駅直結の複合ビル「キャロットタワー」地下に❶「東急ストア三軒茶屋店」があるほか、その目と鼻の先、駅からすぐの場所に❷「西友三軒茶屋店」、駅の100m南西には❺「肉のハナマサ三軒茶屋店」がある。

 都内を中心に小型SMを展開するまいばすけっと(神奈川県/岩下欽哉社長)も多く、同エリアにおいては三軒茶屋駅の三方を囲むかたちで3店舗を展開。強固なドミナントを形成している。

生活動線の分断で、店舗利用の棲み分け進む

 三軒茶屋エリアは、直近約1年間で、急速に競争が激化している。24年6月に、

この記事をさらに読むと、都内有数の激戦区である三軒茶屋において、5つの有力スーパー各店が、多様な生活者のニーズと店舗立地、規模の特性に合わせてどのような商品構成や売場づくりで差別化を図っているかについて理解することができます。

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