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駅前再開発が熾烈な競争を誘発!? 埼玉・所沢エリアの視察ポイント

メインイメージ

西武鉄道「所沢」駅一帯で再開発が続き、大型商業施設が相次いでオープンしている埼玉・所沢エリア。大型マンションの建設などでヤングファミリー層が流入し、さらなるマーケットの拡大が見込まれている地域だ。

豊かな市場をめがけて、直近は「ライフ」「サミット」などの有力チェーンが続々と出店しており、「ヤオコー」など埼玉を本拠とするチェーンと競合している。首都圏の激戦区において各社がどのような独自戦略を打ち出し、差別化を図っているか、視察を通じて学べるエリアとなっている。

再開発で商業施設が急増、有力チェーンの出店続く

 埼玉県南西部にある所沢市は、東京都心から30㎞圏に位置する。市内中心部の所沢駅から「新宿」駅までは、西武線を使えば最短で30分程度と通勤・通学の利便性が高く、ベッドタウンとして発展してきた。

 一方で、市内には約50haもの広大な敷地を有する「所沢航空記念公園」をはじめ、自然豊かなスポットも多い。都心へのアクセスのよさと住み心地のよさから、近年は若いファミリー層を中心に転入者が増加傾向にある。25年9月末時点の人口は約34万人で、県内4位の規模となっている。

 そうした中、ターミナル駅である所沢駅周辺は再開発が進んでいる。18年3月に、駅西口直結の商業施設「グランエミオ所沢」の一部が開業。20年9月には駅のリニューアルとともに駅ビル「グランエミオ所沢」がグランドオープンした。

 その同時期には、駅西口から約300mにあった総合スーパー「イオン所沢店」の跡地に、商業施設「TOCOTOCO SQUARE」も開業。20年11月には、駅西口直結の「西武所沢店」が、百貨店と専門店が融合したショッピングセンター「西武所沢S.C」に改装している。

 さらに直近も、24年9月に広域集客型商業施設「エミテラス所沢」が駅西口にオープン。2 4 年4月には、駅東口から800mの場所に地域密着型商業施設「SOCOLA所沢」が開業した。これらの商業施設の周辺では大規模分譲マンションの建設も相次いでおり、駅周辺の居住人口は市内でもとくに増加傾向にある。

 なお、駅を挟んで街並みは異なり、駅西口側は複合型商業施設が集積、東口側は低層階の住宅や戸建て、公園や緑地などが広がっている。

 さらなる人口増加が見込まれることもあって、駅周辺エリアは食品スーパー(SM)にとって魅力的なマーケットが広がる。実際、再開発が本格化した20年前後から有力チェーンの新規出店が続いており、首都圏でも指折りの激戦区へ変貌している。

 まず、20年12月に、前述した「TOCOTOCO SQUARE」内に、

この記事をさらに読むと、激戦区と化した所沢エリアで、サミット、オーケー、ライフ、ヤオコー、クルベの5店舗が、ターゲット層や立地特性に合わせて具体的にどのような商品政策や店舗運営戦略を打ち出し、差別化を図っているかについて理解することができます。

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