建て替えで売場・駐車場を大幅拡大!平和堂新店「フレンドマート南郷店」速報レポート

森本 守人 (サテライトスコープ代表)

平和堂(滋賀県/平松正嗣社長)は2025年11月14日、滋賀県大津市の既存店「フレンドマート南郷店」を建て替え、新装オープンした。売場・駐車場を大幅に拡大、子育て層の取り込みを図るべく新たな商品政策(MD)を導入。年間の売上高目標18億円(直営)をめざす。同店の開業により、滋賀県内では83店舗、全社では168店舗となった。

建て替え、新装オープンした「フレンドマート南郷店」

時間帯別の品揃えを強化

 14日に新装オープンしたフレンドマート南郷店は、JR東海道本線・湖西線「石山」駅から直線距離で南4kmの場所に立地する。旧店舗のオープンは2003年。売場面積300坪、駐車台数61台と手狭な店で、店舗が面している国道422号線の混雑もあり、長年、駐車場不足が課題となっていた。

 今回の建て替えで、駐車台数は110台、売場面積は450坪といずれも大幅に拡大。これにより課題解消のほか、地域需要のさらなる取り込みをめざす。

 基本商圏に目を向けると、足元は50歳以上の割合が52.4%、2人世帯も滋賀県平均より高く、高齢・少人数世帯がボリュームゾーン。一方、山上町エリアなど一部地域では30〜40代の構成比が多く居住、二極化したエリアとなっている。

 幅広い需要に応えるため、南郷店では時間帯別の品揃えを実施。近年、平和堂が全社的に推進する「健康」「子育て」「高齢者」といったテーマをベースにしながら、地域密着型の売場づくりに力を入れた。

駐車場、売場を大きく拡大、子育て層の取り込みを図るなど集客力を強化した

 具体的には、午前中は足元商圏の高齢者層向けに、鮮度にこだわった魚をはじめとする素材を充実した。同時に、建て替えで強化した少量パックやバラ売りなどの適量サイズ、また健康志向が需要に対応する。

各部門の壁面には美しいグラフィックアートを施している

 午後、とくに夕方以降は、仕事帰りや子育て世代の顧客向けに、「簡便」「即食」「時短」が特徴の商品、サービスを拡充。総菜部門では、できたて、つくりたて商品を提供。一方、精肉部門では頻度品を価格訴求するほか、需要が伸長する冷凍食品の売場を約2倍に広げたことで、子育て世代のニーズに応える。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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