宇都宮の“スーパー空白地”に出店! 「ヨークベニマルミライト一条店」の売場を解説

取材・文:小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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ヨークベニマルミライト一条店外観

ヨークベニマルミライト一条店

〒320-0821 栃木県宇都宮市一条1-4-5
電話:028-678-3035
東武宇都宮線「東武宇都宮」駅から徒歩約10分

見どころ

▶地元の名産品を多数品揃え
▶「とちぎ和牛」のステーキ肉を強化
▶壁面で新鮮な丸魚を一面に展開

 ヨークベニマル(福島県/大髙耕一路社長)は5月30日、栃木県宇都宮市に「ヨークベニマルミライト一条店」(以下、一条店)をオープンした。

 一条店は、東武宇都宮線「東武宇都宮」駅から徒歩約10分の場所にある複合施設「ミライト一条」内に位置する。同施設は宇都宮市が進める民間提案施設整備事業のもとで、ヨークベニマルが中学校の跡地に建設し、運営するものだ。施設は一条店が入る「ヨークベニマル館」と、医療施設や「マツモトキヨシ」「DAISO」などからなる「サービス館」で構成される。敷地内には公園や地域の交流スペースも設置され、周辺住民を中心にさまざまな世代の利用が見込まれる。

 店舗周辺は市役所や病院など公共施設のほか、オフィスビルやマンションが混在する。世帯数別人口構成は1~2人世帯が75%を占めており、少人数世帯が中心である。年代別では60代以上の住民が多い。

 半径2㎞圏内には「ヤオコー」「トライアル」などの競合店があるものの、半径1㎞圏内はこれまで食品スーパーが存在しなかった。そのため一条店は足元商圏のシェア獲得に注力し、宇都宮エリアでの存在感をさらに高めるねらいだ。

 一条店の売場面積は約730坪で、ヨークベニマルとしてはやや大型のサイズである。日中は周辺で働くビジネスパーソンの昼食需要、夕夜間は仕事帰りの夕食の買物需要の取り込みを図るべく、即食商品に注力。とくに総菜は標準店と比べ約1.3倍の売場面積を確保して品揃えを充実させた。

 主要な売場を見ていくと、青果は栃木県産の野菜や果実のほか、カットフルーツや店内製造のサラダなどを扱う。右手の壁面には上部からミストが出る多段ケースを設置し、鮮度を保ちながらレタスなどの葉物野菜を並べていた。また、入口左手には地元農家から仕入れた野菜の直売コーナーを設置している。

 鮮魚は、新鮮な丸魚が並ぶインパクトのある売場となっている。ぶりや金目鯛、イワシのほか、あわびやほたてなど、全国各地で獲れた新鮮な魚や貝を販売。平台では、本まぐろの刺身を大きく展開していた。

 精肉の目玉は、

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取材・文

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

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