23区内出店加速の号砲!? 「ヤオコー杉並桃井店」の全貌をレポート

取材・文:北野 裕子 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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ヤオコー杉並桃井店外観

ヤオコー杉並桃井店

〒167-0034 東京都杉並区桃井3-5-1
電話:03-6913-6471
JR中央線「西荻窪」駅から徒歩約20分

見どころ

▶従来商品と比べて厚切りで提供する刺身の盛り合わせ
▶高付加価値型の新・弁当ブランド「極味幸米」
▶ワインセラーを設置し、5万円台のワインを提案

 ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は6月11日、東京都杉並区に「ヤオコー杉並桃井店」(以下、杉並桃井店)をオープンした。東京都内15店舗目で、23区内への出店は初となる。

 杉並桃井店は、JR中央線「西荻窪」駅から約1.2㎞の「青梅街道」沿いに位置する。2024年6月に閉店した「クイーンズ伊勢丹杉並桃井店」が入っていた2階建ての建物への居抜き出店で、1階にヤオコー、2階に「モスバーガー」など複数のテナントが入居する。

 店舗周辺は大型マンションや戸建てが密集しており、子供を持つファミリー層が多いのが特徴だ。商圏とする1㎞圏内には2万9000世帯/5万5000人、3㎞圏内には24万5000世帯/44万7000人が居住する。

 競合店は、1㎞圏内に「ライフ西荻窪店」「サミットストア善福寺店」、2㎞圏内には「オーケー下井草店」など、有力チェーンが店を構える。

 かねて23区進出の機会をうかがっていたヤオコー。杉並桃井店の出店経緯について、広報担当者は「手を挙げている物件はほかにもあったがなかなか決まらず、チャレンジを続ける中でご縁があった」と説明する。同社は将来的に都心から20㎞圏内への出店拡大をめざしており、「杉並桃井店はその足掛かりの店舗になる。さまざまな実験を行いながらこの先の形を考えていきたい」(同社広報)としている。

 杉並桃井店の売場面積は、ヤオコーとしては標準サイズの約1686㎡。取り扱いSKU数は生鮮850、グロサリー1万2540、デリカ340となっている。商品政策(MD)については「まずは“ザ・ヤオコー”の基本MDを展開し、杉並区のお客さまにヤオコーを知っていただきたい」(同社広報)。そのうえで、所得の高い層が多いという商圏特性を勘案し、ハイエンドの商品も差し込んだ。

 売場を見ていくと、青果では即食ニーズに対応すべくカットフルーツの品揃えを強化。さらに、生搾りジュースや新鮮な果物を使ったスイーツもラインアップする。

 とくに注力するのが鮮魚だ。

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取材・文

北野 裕子 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

兵庫県出身。新聞社を経てダイヤモンド・リテイルメディアに入社し、ダイヤモンド・チェーンストア編集部に所属。

趣味は国内の海や湖を巡り、風光明媚な場所を探すこと。おすすめのスポットは滋賀県の余呉湖、山口県の角島大橋。

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