兵庫県初出店の「そよら西宮今津」 激戦区で選ばれるための差別化戦略とは

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

2階には非食品売場のほか“快適性”を追求するスペースも

 2階にはイオンスタイルのヘルス&ビューティ、日用雑貨、アパレルの直営売場に加え、調剤薬局(イオン薬局)を設置している。

 2階にはイオンスタイルのヘルス&ビューティ、日用雑貨、アパレルの直営売場に加え、調剤薬局(イオン薬局)を設置
2階にはイオンスタイルのヘルス&ビューティ、日用雑貨、アパレルの直営売場に加え、調剤薬局(イオン薬局)を設置

 薬局内には「源気サポートSTATION」を導入。体組成計や血管年齢計、血圧計を設置し、薬剤師や認定資格者がその結果に応じたレシピ提案を行うなど、地域の健康を支えるためのサービスを提供している。

薬局内には「源気サポートSTATION」を導入
薬局内には「源気サポートSTATION」を導入

 また、買物の合間に子どもが遊べるキッズスペース「そよきっず広場」や、ベビー休憩室・授乳室なども設け、子育て世帯が長時間過ごしやすい空間づくりを進めている。25年秋以降にはカフェテナントも新たに開業予定で、さらなる“快適性”を追求していく。

買物の合間に子どもが遊べるキッズスペース「そよきっず広場」ヲ設置
買物の合間に子どもが遊べるキッズスペース「そよきっず広場」を設置

 こうした売場づくりに加え、週末にはキッチンカーイベントやラジオ体操など、地域の交流拠点としての機能強化にも取り組む。単なる買物の場にとどまらず、地域住民が自然と集い、日常的に足を運ぶ場として育成していきたい考えだ。

 食品スーパーが密集する地域では、価格競争による同質化に陥りやすい。しかし、西宮今津店は、ワンストップショッピングの利便性や、滞在型の快適な空間づくり、地域コミュニティ拠点としての機能など、他店にはない独自の強みを打ち出している。

 そうした「そよら」独自の売場づくりは地域内で早くも支持を集めており、27日のプレオープンから業績は好調に推移。30日のグランドオープン当日には約1000人が列をなす盛況ぶりを見せていた。今後は、ダイエー時代と比べて、直営売場であるイオンスタイルの売上を1.2倍に引き上げることを目標とし、さらなる売上増をめざす方針だ。

【店舗概要】
オープン日 2025年5月30日
所在地  兵庫県西宮市浜松原町21-1
店長 川田 雅幸
営業時間 1階直営 8:00~23:00、2階直営 9:00~22:00、イオン薬局 9:00~21:00、専門店 10:00~22:00
延床面積  約2万1000㎡

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修士課程修了後、関西のグルメ雑誌編集部を経て、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。関西小売市場やDX領域を中心に取材・執筆を担当している。現在は大阪府在住。

まとまった休日には舞台・映画鑑賞を楽しむほか、那智勝浦へ弾丸旅行に出かけることも。世界各国の家庭料理を再現するのも趣味のひとつだが、料理に入れたスパイスで歯が欠けたので今は控えめに取り組んでいる。

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