スクラップ&ビルドで売場面積1.5倍に! 「いなげや川崎中ノ島店」の売場づくりを解説

取材・文:小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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いなげや川崎中野島店外観

いなげや川崎中野島店

〒214-0038 神奈川県川崎市多摩区生田2-1-1
電話:044-932-1681
JR南武線「中野島」駅から徒歩11分

見どころ

▶生鮮やインストア総菜の品揃え拡充
▶簡便商品・大容量パック充実で子育て世代にアプローチ
▶厨房をガラス張りに変更しライブ感を演出する総菜売場

 いなげや(東京都/本杉吉員社長)は4 月9 日、「いなげや川崎中野島店」(以下、川崎中野島店)を建て替えオープンした。

 出店地はJR南武線「中野島」駅から約800mの場所。幹線道路の交差点に面しており、クルマで来店しやすい立地となっている。店舗周辺は単身者からファミリー層、高齢者まで幅広い層が居住し、とりわけ30~40代の子育て世代が多い。リニューアルを通じてこの主力層からの支持拡大を図り、来店頻度を高めたい考えだ。

 近隣の自社店舗としては「川崎登戸店」「川崎生田店」「稲城矢野口店」などがあり、今回の出店により周辺エリアでのドミナントを深耕する。競合店は1㎞圏内に「ヤオコー川崎枡形店」「サミット中野島店」などがある。

 同地で約44年間にわたり営業を続けた旧店をスクラップ&ビルドするかたちでオープンした川崎中野島店。リニューアルに際し、売場面積を旧店舗の1.5倍に当たる約472坪に拡大し、生鮮やインストア加工の総菜を拡充した。駐車台数も従来の約2倍となる50台に増やし、利便性を高めている。

 主要な売場を見ると、青果では取材時、入口付近の平場でりんごや春キャベツなど旬の青果を大量陳列していた。とくに春キャベツは、関東有数の産地として知られる神奈川県三浦市産のものを揃え、入口付近と売場奥の2カ所で大々的に販売していた。

 果実では「とちあいか」「きらぴ香」「べにたま」「スカイベリー」などさまざまなブランドのいちごをラインアップし、品揃えをアピール。そのほか、産地・品種といった切り口で厳選した商品を、「こだわりま撰果」の名称で売場の各所に陳列する。

 鮮魚は各種丸物、切り身、刺身、干物などを展開しており、オープン日は鹿児島県産「生本まぐろ」を注目商品として販売。改装で新たに導入した

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取材・文

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

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