個食・即食を強化した新・小型モデル 「カスミ阿見よしわら店」を解説!

取材・文:小笠原 玲 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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カスミ阿見よしわら店外観

カスミ阿見よしわら店

〒300ー1161 茨城県稲敷郡阿見町よしわら2-16-5
電話:029ー896ー6388
JR常磐線「荒川沖」駅からクルマで約10分

見どころ

▶昼食の買い回りを意識した店内レイアウト
▶アイテム数を絞りつつ売れ筋商品をラインアップ
▶総菜・冷凍食品は個食・即食商品を強化

 カスミ(茨城県/塚田英明社長)は4月11日、茨城県稲敷郡に「カスミ阿見よしわら店」(以下、阿見よしわら店)をオープンした。

 同店は、JR常磐線「荒川沖」駅からクルマで約10分の場所に位置する。常磐自動車道や圏央道のICに近く、クルマでのアクセスに優れた立地となっている。商圏とする半径3㎞内の人口は約4000人と少なく、60代以上の高齢者の割合が大きいのが特徴だ。商圏ボリュームは小さいが、近隣に食品スーパーがない買物不便地域だったことから、行政から要請を受けて出店した。

 他方、周辺は配送センターや工場が多くあり、平日はそこで働く人々の利用が見込めるほか、同店の至近には大型商業施設「あみプレミアム・アウトレット」があることから、週末はより広域からの来店も期待できる。

 もっとも、足元商圏の人口が少ないということもあって、売場面積は約191坪、取り扱いSKUは約5400と、カスミの一般的な店舗のおよそ半分程度となっている。売れ筋中心に限られた品揃えではあるものの、近隣で働く人々の昼食需要に対応するため、即食・個食商品を充実させた。

 店内は昼食の買い回りを意識したレイアウトを採用し、飲料や加工食品、総菜を入口付近に配置して生鮮三品は中央に集めた。レジ横には19席のイートインスペースを設ける。また、小型店ながら260台の駐車スペースを確保している。

 主要な売場を見ると、総菜はおにぎりやサンドイッチ、弁当、“もう一品”の需要を意識した少量サイズの副菜などを揃える。また、好きな量を手に取れるセルフサービスの焼き鳥・フライのコーナーを導入するほか、パック総菜も通常サイズと少量サイズを用意して個食対応に力を入れている。

 冷凍食品は店内左サイドの壁一面を使って陳列し、小型店ながら豊富な品数を用意する。とくに、パックのつまみやワンプレートの弁当など、レンジで加熱してそのまま食べられる商品を充実させた。

 精肉・鮮魚は必要最低限のアイテム数に絞りつつ、食卓での登場頻度が高い商品をひととおり揃えて平型ケースで展開する。精肉では、

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取材・文

小笠原 玲 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

早稲田大学文学部(ドイツ哲学専攻)を卒業後、教育系の編集プロダクションで国語の入試問題の制作を担当。2024年、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。

休日の大半を台所で過ごすほど、無類の料理好き。得意な料理は、出汁巻き卵と切り干し大根の煮物。料理研究家の土井善晴氏を尊敬している。

趣味は、ミニシアターで映画をみること。音の大きな映画が苦手で、日常を切り取ったような変哲のない映画やドキュメンタリー映画を好む。見た作品のリーフレットを持ち帰り、コレクションしている。

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