阪急オアシスのすぐそばに“あえて”もう1店? H2Oの棲み分け戦略とは
関西フードマーケット(大阪府/林克弘社長)は5月10日、既存店をリニューアルして、兵庫県宝塚市に価格訴求型の小型店舗「デイリーカナート宝塚南口駅前店」(以下、宝塚南口駅前店)をオープンした。同店は、4月末にオープンした高付加価値型フォーマットの「阪急オアシス宝塚南口店」(同)から約250mの至近距離に位置。関西フードマーケットは異なる2つのフォーマットを同一商圏で展開し、棲み分けを図りながらマーケットシェアをいかに向上できるかを検証していく方針だ。
価格訴求型の小型店舗としてリニューアル!
エイチ・ツー・オー リテイリング(大阪府/荒木直也社長)傘下の関西フードマーケットは5月10日、阪急今津線「宝塚南口」駅直結のビオラ1番館内に宝塚南口駅前店をリニューアルオープンした。
関西フードマーケットでは現在、消費者の価格志向の高まりを背景に、店舗フォーマットの再構築を進めている。既存のフォーマットを「高付加価値型(Aタイプ)」と「価格訴求型(Cタイプ)」の2軸に再定義した。
さらにそれぞれの基本コンセプトを踏襲しつつ、立地や商圏を考慮して変形させた派生フォーマットである「Aダッシュ」「Cダッシュ」も導入。加えて、セントラルキッチンやアウトパック商品の活用により店内製造を最小限に抑え、省力化と収益性を両立させる小型フォーマットの開発にも取り組んでいる。
こうした戦略のもと、関西フードマーケットは4月25日に高付加価値型フォーマットの「阪急オアシス宝塚南口店」を新規出店。これに続くかたちで、5月10日に、Cダッシュかつ小型フォーマットの宝塚南口駅前店をリニューアルオープンした。
両店舗は約250mの至近距離に位置。1人の店長が統括しており、それぞれのフォーマット特性を生かしながら、同一商圏内での棲み分けや使い分けの可能性を検証していく方針だ。
関西フードマーケットの林克弘社長は「宝塚南口駅前店は333坪の小型店舗として、地域のお客さまが使いやすい売場をめざすとともに、同店での実験を通してAタイプとCタイプの棲み分けを確立していきたい」と述べた。