青森県6年ぶりの新規出店! 「イオンスタイル八戸沼館」が総菜で打ち出す「選ぶ楽しさ」とは

北野 裕子 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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イオン東北(秋田県/辻雅信社長)は4月25日、青森県八戸市に「イオンスタイル八戸沼館」をオープンした。商業施設「ピアドゥ」の核店舗だった「イトーヨーカドー八戸沼館」が2024年8月末に退店したことを受け、後継テナントとして出店。総合スーパー(GMS)として、ワンストップショッピングを通じた「便利さ」と「楽しさ」の提供をめざす。その中でも中心に据える「食」においては、即食商品を強化し、幅広いメニューが楽しめる品揃えを実現した。即食商品にフォーカスし、イオンスタイル八戸沼館の商品政策(MD)をレポートする。

商業施設「ピアドゥ」の核テナントとしてオープンしたイオンスタイル八戸沼館

「おいしさ」追求するリワードキッチン

 イオン東北が青森県内に出店するのは6年ぶりとなる。そのなかでも、今回出店した八戸市には「イオンスタイル」や「マックスバリュ」の店舗はあるが、大型のGMSはこれまでなかった。八戸市は県内で2番目に人口が多い中核市であり、子育て世帯も多い。出店にあたっては、地域の要望も受けて子育て世帯を応援する店づくりを志向したという。

 そこで食品売場としてとくに強化したのが、即食・簡便・時短を切り口とした商品だ。子育て・共働き世帯の生活の利便性を向上することに加えて、選ぶ楽しさも追求した。

イオンスタイル八戸沼館の総菜売場

 その1つが「本格的なおいしさ」を追求し、対面方式で和洋中30種類以上を対面方式で提供する「リワードキッチン」だ。ショーケース内は「バジルの香り豊かなカプレーゼ」や「青森県産帆立使用!5種野菜のサラダ」「アスパラとチェリートマトの彩りキッシュロレーヌ」など素材や彩りにこだわった、デパ地下さながらの商品が並ぶ。

イオンスタイル八戸沼館の総菜売場に開設されたリワードキッチン

 ショーケースの隣には、リワードキッチンの商品として「九条ねぎと塩だれで食べるローストビーフ丼」や「ナンプラー香るガパオライス」など米飯商品も展開。ランチや夕食の一品としてだけではなく、酒のつまみや特別な日の一品にも選べるラインアップを実現している。

リワードキッチンで調理された総菜

 リワードキッチンの隣にある「ピッツァ ソリデラ」でも食の「楽しさ」を提供している。もちもちした食感の生地にたっぷり乗せた具材が特徴のピザを提供する同コーナーでは、店内で生地の発酵から焼き上げまで行っている。看板商品の「ピッツァソリデラマルゲリータ」や、地元の食材を使った「青森県産ほたてのアヒージョ風ピッツァ」など種類も豊富だ。

イオンスタイル八戸沼館の「ピッツァ ソリデラ」。焼きたてのピザを販売する

ボリューム感も訴求

 ほかにも、バラエティに富んだ商品が並ぶ。売場で目を引いたのが、ボリューム感を訴求した商品だ。「メガビーフガーリックライス丼」や「メガチキンガーリックライス丼」、「メガとろ玉デミバーグ丼」など、サイズが大きな具材と米飯がパッケージにぎっしり詰まった「メガ盛り」シリーズは、味付けや具材を写真付きのPOPで展開し、食欲を刺激する。

メガ盛りシリーズの「メガビーフガーリックライス丼」や「メガモコ丼」など数種類を展開する

 「若鶏の半身揚げ」もボリューム感を楽しめる商品の1つだ。こんがりと色目を付けて焼き上げた若鶏の半身を丸ごと販売。胸肉やささみ、もも肉、手羽などさまざまな部位を一度に楽しめる商品となっている。

さまざまな部位を楽しめる「若鶏の半身揚げ」

 

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記事執筆者

北野 裕子 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

兵庫県出身。新聞社を経てダイヤモンド・リテイルメディアに入社し、ダイヤモンド・チェーンストア編集部に所属。

趣味は国内の海や湖を巡り、風光明媚な場所を探すこと。おすすめのスポットは滋賀県の余呉湖、山口県の角島大橋。

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