ヤオコー和光丸山台店、単身・ヤングファミリーに特化した新旗艦店の売場づくりを徹底解説!

取材・文:若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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ヤオコー和光丸山台店

ヤオコーヤオコー和光丸山台店

〒351-0112 埼玉県和光市丸山台3-13-1
電話:048-485-9711
東武東上線、東京メトロ有楽町線・副都心線「和光市」駅より徒歩約12分

ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は10月14日、埼玉県和光市に「ヤオコー和光丸山台店(以下、和光丸山台店)」をオープンした。同社が管理・運営する商業施設「the market Place」の7施設目となる「the market Place 和光丸山台」の核店舗としての出店。これで埼玉県内のヤオコーは95店舗、計176店舗となった。若い世代が多く暮らすエリアで、ヤングファミリー層に特化した旗艦店モデルの構築をめざした同店。その新たな取り組みはどのようなものか。

人気のエリアで若い世代をねらい撃ち

 和光丸山台店がオープンしたのは東武東上線、東京メトロ有楽町線・副都心線「和光市」駅南口より徒歩約12分、中規模マンションや学校、保育園などが立ち並ぶ閑静なエリア。東京と埼玉の県境からほど近く、2008年同駅に東京メトロ副都心線が乗り入れ、新宿、渋谷まで直通でアクセスできるようになったことなどから、都心に勤務する人々のベッドタウンとして人気が高い街だ。また和光市は、研究施設の多い街としても知られており、そこに勤務する若い子育て世帯や単身世帯が多く暮らしているという特色もある。

 半径3㎞に設定した商圏内には約29万8000人/約14万8000世帯が暮らす。とくに1㎞圏内の人口構成は、単身世帯の割合が約45.6%と高いことに加え、20~30代の人口割合が30.4%と埼玉県平均の22.7%を大きく上回る。また2~3人世帯の割合は39.5%で、埼玉県の中でも世帯年収が比較的高い核家族が多いという特徴を持っている。和光丸山台店はこれらの地域特性を踏まえ、若い単身世帯および、30~40代のヤングファミリー層をメーンターゲットに据えた旗艦店モデルの構築をめざす。

 周辺の競合環境の面では、目下最大の競合相手となるのは和光丸山台店から駅方面、北西約750mに位置する「イトーヨーカドー和光店」だ。同店は段階的な改装の真っ最中。「the market Place 和光丸山台」が、クリーニング店や美容室、歯科、さらに和光市初の「無印良品」(テナントは11月中旬以降にかけて順次オープン予定)など、目的来店性の高いテナントを一通り揃える一方で、総合スーパーとしてイトーヨーカドーがどのような対抗策を打ち出してくるのか気になるところだ。他の主な競合には、北西約1㎞に「いなげや和光新倉店」、北東約1㎞に「ベルク和光白子店」「マルエツ成増団地店」、南西約2.4㎞に「オーケー土支田店」などがあり、有力な食品スーパー(SM)がすでにしのぎを削っている地域への出店となる。

 売場面積は約2728㎡で、生鮮1330SKU、総菜420SKU、グロサリー1万4000SKUなど計1万5800SKUを取り扱う。初年度の売上目標は28億円で、売上構成比の内訳は生鮮37.3%、総菜15.1%、グロサリー47.6%を見込んでいる。

鮮度と利便性、主力単品を同時に強化!

 和光丸山台店の店づくりのベースとなっているのは、昨年11月に大改装した「ヤオコー所沢北原店(以下、所沢北原店)」だ。ヤングファミリー・単身層と、ターゲットを同じにする所沢北原店で行った施策をさらに深化させ、ヤングファミリー特化の旗艦店モデルへの昇華をめざしたのが和光丸山台店である。和光丸山台店では、重点取り組みに

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