スーパーアークス業態本州初上陸!矢巾店で導入された90の最新MDを徹底解説!

取材・文:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
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スーパーアークス矢巾店の外観

スーパーアークス 矢巾店

〒028-3609 岩手県紫波郡矢巾町医大通2-4-16
電話:019-698-1151
JR盛岡駅より車で約25分

アークス(北海道/横山清社長)グループのベルジョイス(岩手県/澤田司社長)は2020年11月19日、本州初のスーパーアークス業態、「スーパーアークス矢巾店」を岩手県矢巾町にオープンした。ベルジョイスが同業態を展開するねらいと、その実際の売場づくり、今後の戦略について詳しく解説していきたい。

スーパーアークス、津軽海峡を超えて南下

ベルジョイス取締役執行役員店舗運営部ゼネラルマネジャー(D S管掌)女鹿剛氏(上)商品部DS生鮮・デリカ担当 ゼネラルマネジャー伊東博氏(下)
ベルジョイス取締役執行役員店舗運営部ゼネラルマネジャー(D S管掌)女鹿剛氏(上)
商品部DS生鮮・デリカ担当 ゼネラルマネジャー伊東博氏(下)

 スーパーアークスは、2006年にディスカウント型スーパーマーケット(SM)である「ビッグハウス」を進化させるかたちで横山清社長が生み出したアークスの戦略業態である。品揃えを絞り込んで、単品を大量に陳列し、ケース買いを誘発する「ビッグハウス」は、広域から集客できる反面、客層を絞り込む点に課題があった。競合店がどんどん増えるなか、品揃えとサービスを拡充し商圏内の多彩なニーズを取り込み、足元商圏のシェア率を固めることで、大競争時代に優位性を発揮できる業態として開発された。

 以来、アークスグループでは、北海道内の事業会社が次々とこのスーパーアークス業態の展開を始め、成果を挙げている。

 そうしたなか、岩手県に本拠を置くベルジョイスがスーパーアークス業態の展開をスタートしたのである。

94個の新規MDを抽出

 「ビッグハウス」業態の「産みの親」である旧ベルプラスは、14年にアークスグループ入り。16年に旧ジョイスと合併してベルジョイスとなって以降も、同社DS事業部門としてビッグハウス業態を展開している。

 ベルジョイスが展開するビッグハウス業態も、オーバーストア化と消費者の多様化の中で、都市部立地の店舗では足元商圏を固める戦略に転換する必要性が強まっている。そこで17年10月に「ビッグハウスアイスアリーナ前店」(盛岡市)をアイテム数を増やすかたちで改装。それによって売上高が伸びたため、社内で「スーパーアークス」業態を本格的に導入する機運が高まった。

 新型コロナウイルス感染拡大前の19年6月にプロジェクトチームを立ち上げ、「北海道のスーパーアークスを深く勉強して売場づくり、オペレーションをフルコピーしたうえで、岩手のMD(商品政策)を乗せ直していった」(ベルジョイス取締役常務執行役員の菊池甚成氏)。

 1号店には、2015年に新規オープンしたばかりだが、近年商圏環境が激変した「ビッグハウス矢巾店」を改装して充てることに決まった。同店がある矢巾町は盛岡市の隣のベッドタウンで、店舗周辺には新興住宅地が多い。また近隣に岩手医科大学があるほか、19年9月には大学附属病院も開業したことから、若いファミリー世帯、学生、単身者、高齢者、昼間の病院関係者や来院者など、幅広い客層が来店客として見込まれる。それら客層を取り込む新たな店づくりを行うこと、これが同店を1号店に選んだ理由だ。

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