紀ノ國屋がDaily tableをJR駅ではない光が丘にオープンした理由と売場解説

2020/12/25 05:55
若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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紀ノ國屋ならではの商品ラインアップ

 商品政策を詳しく見ていくと、光が丘IMA店では「PBの品揃えを意識した商品展開をしている」(紀ノ國屋販売推進課リーダー 河奥雅子氏)。とくに、不動の人気を誇るという卵かけご飯専用醤油「贅沢な卵かけトリュフしょうゆ」(1000円)や、紀ノ國屋のベストセラーになった「いちごバター」(630円)、「福岡県産あまおういちごバター」(1100円)などは、店外の通行客からよく見えるようボリューム陳列。菓子類でも人気のPBを取り揃えた。

陳列の様子
人気のPB商品を集め、店舗入り口に陳列。通行客に足を止めてもらうきっかけを作る

 また、住宅地を抱える駅近という立地からは即食・簡便系の商品需要が高いと見込まれる。総菜類の取り扱いはないものの、需要をカバーするために冷凍食品のラインアップを充実させた。PBを含めた複数ブランドの商品を展開、比較的手頃な価格帯の商品から、PBの「中華丼の具 フカヒレ入りプレミアム」「牛丼の具 国産黒毛和牛使用」(いずれも1100円)など付加価値を高めた高価格帯の商品まで取り扱う。

 ほか、光が丘IMA店では味噌の品揃えに注力。PBの無添加味噌をはじめ、全国各地から取り寄せた味噌が種類豊富に並ぶ。「(味噌は)日本人の生活に欠かせないもの。いつも使っているものとは違うものを試してもらうきっかけになれば」(河奥氏)。

味噌コーナーの様子
味噌コーナー。赤味噌、白味噌などスタンダードな種類だけでなく、麦味噌、カレー味噌など他店ではあまり見かけない商品も並ぶ

 これらはいずれも紀ノ國屋以外では手に入りにくいものばかり。“ちょっといいもの”を求める顧客のニーズに応え、定期的に足を運んでもらうきっかけとしたい考えだ。

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