スーパーマーケット光洋の15分で買い物が完結する新レイアウトとは?

取材・文=森本守人(サテライトスコープ)
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若い世代の支持獲得で旧店と比較して客数が8%増加!

ダイエー(東京都/近澤靖英社長)子会社の光洋(大阪府/平田炎社長)は9月8日、兵庫県神戸市に食品スーパー(SM)「KOHYO神戸店」(以下、神戸店)をオープンした。同店は新しいレイアウトの採用などにより、短い買物時間で日常の食卓ニーズを満たせる店づくりに挑戦。その結果、若年層の獲得や、売上高、客数の向上に成功している。

競争激しいエリアの駅ナカ商業施設に再出店

 神戸店はJR東海道本線「神戸」駅の高架下にある駅ナカ商業施設「ビエラ神戸」内に立地する。同施設内にはほかにも、7つのクリニックや調剤薬局、飲食店、クリーニング店などがあり計約15のテナントが入居している。

兵庫県神戸市にオープンした「KOHYO神戸店」
兵庫県神戸市にオープンした「KOHYO神戸店」

 同店は2003年12月に開業。神戸駅の耐震工事と商業施設側との契約満了に伴って19年3月にいったん閉店したが、その後、競合企業も手を挙げるなかあらためて光洋が出店企業に選ばれ、今回の再オープンに至った。なお、光洋では同店を新店と位置づけている。

 阪神地区は光洋にとって重点出店エリアの1つで、神戸市内だけで神戸店を含めて計11店の自社店舗がある。

 店舗周辺には競合となる有力店も多く存在する。神戸駅内の別の商業施設内に入る「成城石井プリコ神戸店」や、神戸店から西約300mの「ライフ神戸駅前店」といったSMのほか、同東約500mで営業する総合スーパーの「イオンスタイルumie」などがある。

 こうした激しい競争環境下で勝ち残るべく、神戸店は旧店以上に支持される店をめざす。

 光洋営業本部営業統括部第1運営部の喜録瞳部長は「旧店では、総菜をはじめとした即食商品の販売が中心の店というイメージが定着していた。今回の再スタートでは、生鮮3部門の強化も図り、日常の食材も購入していただける店にしたい」と説明する。

 主ターゲットは30~40代に設定した。半径500m圏内の世代別人口構成比は20~30代が32.1%と最も多いにもかかわらず、旧店では60代以上の高齢者が来店の中心だった。そのため今まであまり取り込めていなかった若い世代の獲得を図る。

2つの動線をつくりお客の利便性を向上

KOHYO神戸店の総菜売場
総菜部門を店に入ってすぐの場所に配置。売場中央の大型平台では、昼間には弁当や丼などの米飯類を陳列し、夕方には店内調理したおかず類を並べて夜の食卓向けメニューとして提案する

 神戸店の

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