最新店舗「スーパーセンターオークワ掛川店」にみるオークワの新たなPB戦略

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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生鮮や日配品の各売場にもPBを展開

  オークワのPBは総菜やベーカリーだけでなく、生鮮3部門でも展開している。農産売場の「だだちゃ豆」や水産売場の「灰干しさんま」、畜産売場の味付け肉「国産鶏の塩胡椒焼」など、各売場でオークワプレミアム、オークワマルシェの商品を展開しており、POPなどでこだわりポイントを紹介している。

灰干しさんま
灰干しさんま

 そのほか、日配品では国産小麦を100%使用し、食感にこだわった「国産小麦100%使用 焼きそば」や、奈良県の吉野地方に伝わる伝統製法でつくった「吉野本葛」を混ぜ込んだ「吉野本葛使用 金胡麻とうふ」などを展開。酒類売場では、和歌山県産のオレンジ「清見」の果汁を使用したオレンジリキュールのオークワセレクト「きよみのお酒」を販売している。

吉野本葛使用 金胡麻とうふ
吉野本葛使用 金胡麻とうふ
きよみのお酒
きよみのお酒

 これまで見てきたように、オークワの新たなPBでは産地・素材・製法にこだわり抜いた独自の商品を展開している。また、売場の各所にあるPOPでは各ブランドで統一されたロゴを使用しており、目立つように配置されているためお客の目に留まりやすい。これらの商品の魅力が来店客に伝われば、まだ出店数が少ない静岡県での売上アップにつながるだろう。オークワは3つの新PBO-SOZAiで年内に売上140億円、開発商品数430SKUをめざす考えだ。

記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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