イオンスタイル有明ガーデンの売場から感じた“脱GMS”の意識

矢野清嗣
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ワインの品揃えは圧巻!

 「イオンリカー」の屋号を掲げる酒類売場は、約40坪(歩測)で展開する。

 圧巻だったのはワインの品揃えで、「フランス」(ボルドー赤・ブルゴーニュ・フランス白)をはじめ、「イタリア」「スペイン」「ドイツ」と、欧州産を充実させており、それぞれコーナーとして展開。そのほかにも「イオンワイン販売員推奨ワイン」「イオン直輸入ワイン」「有機ワイン」「ロゼ」「スパークリングワイン」「大容量ワイン」といった具合に、非常に細かい分類で各商品を陳列している。

 冷蔵のワインセラーは12尺のスペースを割き、フランス産をベースに高額商品約180種を揃える。価格帯は5000円~13万円までで、1万円前後の商品を豊富に揃えているようだ。

東京産の酒類を充実させているのも特徴の1つ

 ワインと同じく力を入れているのが日本酒で、壁面で「一ノ蔵」「七賢」「初孫」「加賀鷹」「福寿」など地方7銘酒を配置する。平場では、3尺棚1本も使って「越乃寒梅」「久保田」「八海山」などの銘酒をコーナー展開する。そのほか、国産・輸入ウイスキーの品揃えも豊富だ。ビール系飲料や缶チューハイなどは売れ筋中心のラインアップとしているようだ。どのコーナーからも商品へのこだわりが感じられ、買物を楽しむことができる売場となっている。

 銘店コーナーにも注目だ。サービスカウンターと合わせて約15坪(歩測)のスペースで展開する同コーナーは、外国人向けの土産コーナーとしての役割を持たせているようだ。コロナショックによりその役割を十分に果たしているとは言えないが、「常盤堂」「東京風月堂」「文明堂」「栄太郎本舗」「中村屋」「ひよこ本舗吉野堂」など、各銘店の商品を常時豊富に揃えており、インバウンドが戻ってくれば強力な武器になるはずだ。

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