結局、“ロピアらしさ”とは何か? 「昭島アクロスプラザ店」の売場を解説(総菜・精肉編)
ロピア(神奈川県/髙木勇輔社長)は3月27日、東京都立川市の近隣商圏型ショッピングセンター「アクロスプラザ昭島」内の1階に「ロピア昭島アクロスプラザ店」(以下、昭島店)をオープンした。前編では同店の青果と鮮魚の売場をレポートした。後編では総菜、精肉などの売場をみていきたい。
総菜は大容量だけでなく少量アイテムも充実
総菜は鮮魚の握り寿司につながるかたちで売場を展開する。定番化している1000円前後の大容量アイテムのほか、量目対応をとった500円~700円程度のアイテムを充実させる。一品完結型の主食メニューだけでなく、副菜やおつまみ向けの“もう1品”アイテムも販売しており、視察時はアジの南蛮漬け(580円)や、グループ内に事務所を置く料理人・道場六三郎監修の出汁を使った「てっぺん焼き(昆布だし等に漬け込んだ鶏もも肉を鉄板で焼き上げたもの)」(450円)などを揃えていた。


冷凍コーナーでは、同じく道場六三郎氏監修の「ウナギの太巻き」(777円)など、質にこだわった高単価アイテムを組み合わせて紹介。一品単価と買上点数の双方を増大させる仕掛けが確認できる。
デザート類では、チルドチーズケーキ(399円)や桜餅(350円)など、手の伸ばしやすい価格のアイテムを揃える。

精肉は、壁面で質にこだわった目玉商品を展開する。高級感のある和牛ステーキ肉は割安価格で焼肉用などの一般的な部位から、希少部位、塊肉まで揃えていた。豚肉は、角のトップ部分を活用し、「三元豚」「TOKYO X」を展開する。商品の特徴やこだわりを訴求しながら、差別化アイテムをマグネットとして機能させる。

一方、売場中央の平台では味付肉やジャンボパックなど、馴染みのある人気商品をボリューム陳列して存在感を発揮させる。このように、平台で手頃なアイテムを販売して回遊性を高める仕組みは、同店の売場づくりの核と言っていい。