ローソン、富士通の生体認証を導入したレジなし店舗の実験を開始

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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218日、ローソン(東京都/竹増貞信社長)はマスコミ向けの説明会で、富士通(東京都/時田隆仁社長)が独自開発した「マルチ生体認証技術」を導入し、レジを通らずに買い物ができる“レジなし店”の実験を開始すると発表した。同社はこれまでもセミオート発注やスマホレジ、深夜無人実験などデジタル技術を活用した省人化・効率化の取り組みを実施してきた。今回の実験では店舗のオペレーションやシステムの機能性、顧客利便性の向上などを検証し、2020年夏には都内で一般公開をめざす考えだ。

ローソン富士通新川崎TSレジレス店
ローソン富士通新川崎TSレジレス店

富士通オフィス内の従業員を対象とした実験

 今回の実験が行われるのは、富士通のネットワーク事業の拠点となっている「富士通新川崎テクノロジースクエア(TS)」(神奈川県川崎市)だ。同オフィス内1階にはすでにローソンの店舗があり、今回はそのサテライト店舗の位置づけとして、「ローソン富士通新川崎TSレジレス店」(以下、レジレス店)を新たに設置した。

 レジレス店がオープンするのは20226日で、実験は同年525日まで実施する予定だ。営業時間は土日祝日を除く917時(オープン初週は1417時)で、富士通新川崎TSに勤める約3000人の従業員を対象に営業する。店舗面積は23.2㎡で、すでに同オフィス内で展開している店舗で売れ筋の商品を中心に米飯やデザート、飲料、菓子など約250アイテムを取り扱う。酒やたばこなど年齢確認の必要な商品やフライドフーズ、冷凍食品・アイスクリーム、雑誌・書籍は取り扱わず、ATMや各種収納代行といったサービスは実施しない。店内には、商品の補充などのための人員を1人配置する予定だ。

レジレス店では米飯やデザート、飲料、菓子など約250アイテムを取り扱う
レジレス店では米飯やデザート、飲料、菓子など約250アイテムを取り扱う

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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