年商50億円超!ライフの巨艦店「セントラルスクエア押上駅前店」の現在・前編

2019/06/14 05:00
矢野清嗣

難易度高い2フロア構造の売場づくり、ライフはなぜ強い?

 1階売場のほぼ中央では、約40尺の「チーズハウス」コーナーを設けている。専任担当者を配置してチーズ量り売りを実施するほか、米国直輸入の無添加・砂糖不使用の「ピーナツバター」「アーモンドバター」といった一風変わった商品も揃える。同店独自のスタイルを確立している印象を受けた。
 サービスカウンター横には「ジュースバー」があり、オレンジジュースなど7SKUを200円、または300円で販売する。同コーナーは、押上駅前店が首都圏初導入であり、その後、新店を中心にほかの店舗でも導入が進んでいる。こうした新しい商品政策のチャレンジの場としての側面も持っていると見られる。
 そのほか、総菜・ベーカリーからなる即食ゾーンに隣接する格好で、約70席のイートインを設けた「ライフカフェ」も同店の大きな特徴のひとつ。同コーナーでは、コーヒーだけでなく、ピザ、パスタなどの食事メニューもオーダーでき、出来たての商品を提供する。利用客は幅広く、調査期間は常時混雑していた。

セントラルスクエア
ライフカフェではピザやパスタなどの出来たてメニューを提供する(写真をオープン時のもの)


 レジ前の酒類売場は約50坪のスペースで展開する。取り扱いSKU数は約1500と見られ、日本酒は全国の銘酒を取り揃えると同時にプライベートブランドの「純米大吟醸」もラインアップする。
 焼酎でも「森伊蔵」「佐藤」といったプレミアム焼酎を揃えており、ワインは自社直輸入品をメーンに、「成城石井」「オーガニックワイン」「プレミアムワイン」などをセラーで展開。ビール系飲料、缶チューハイ、日本酒、焼酎、梅酒、割材などは、自社開発商品に加えヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)との共同開発商品も扱う。
 メーン入口から見て左端は約90坪のドラッグストアゾーンが広がる。免税専用カウンターが設置されており、医薬品・化粧品を求めるインバウンドへの対応も万全だ。包丁やフライパンといった日用品も揃えているのも魅力となっている。

 食品売場が2層構造の食品スーパーは、レジ対応や機能性といった観点から売場づくりが難しい。だが押上駅前店は、総菜、ベーカリー、イートインの連携が巧みであることに加え、酒類、飲料、ドラッグストアゾーンの組み合わせもよく機能しており、お客にも受け入れられているようだ。これは、総菜やベーカリーのおいしさがお客に認知されたことが大きいと思われる。筆者の耳にも同業者からの高い評価が聞こえてくる。(後編に続く)

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