メニュー

売れる店長と売れない店長の 決定的な違いとは!?

はじめまして、小売・サービス業専門教育研修・店舗コンサルティング会社株式会社FamilySmileの成田直人と申します。これからダイヤモンド・チェーンストアオンラインにて連載を担当することになりました。読者の皆様の現場力向上に向けて私の経験とクライアント事例を豊富に盛り込んで業績向上に寄与できるよう努めますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

年間3000人の店長を指導して分かった法則!

 私は現在年間3000名近くの店長の指導を担当しています。研修を通じて、あるいは店舗指導前にヒヤリングすれば、その人が「売れる店長」なのか、あるはい「売れない店長」なのか、私にはだいたいわかります。

 初回である今回は売れる店長と売れない店長の違いを明確にし、どうしたら売れる店長になることができるのかを、「売れる店長の考え方」を中心に紹介していきます。

 ある別の雑誌の取材で「売れる店長と売れない店長はいったい何が違いますか?」と聞かれて、私は即座に「考え方の違いです」と答えました。同じ店長研修を受けていても、研修後に大きく変わって業績が向上する店の店長もいれば、個別フォローをしなければ業績が上がらない店長もいます。さらには、私の力不足で、まったく何も変わらない店長もいます(もちろん初回の研修では変わらなくても、数か月後には多くの店長が売れる店長の仲間入りをしています)

 いったいこの差は何からくるのでしょうか?

 それが考え方の違い、なのです。売れない店長は店長研修を受けても必ずこんな言い訳を言います。

「それは靴店の話であってスーパーマーケット(あるいはホームセンターやアパレル)業界には置き換えられない」
「小さな店でしかそのノウハウは通用しない」
「立地条件が悪い自店では使えない」

 など、せっかく会場に足を運んで研修を受けたのにも関わらず、何も「行動」を変えようとしないのです。やらない理由を作りだして自己正当化します。こういった店長のほとんどが「売れない店長」なのです。

次のページは
売れない店長がやっている致命的な“クセ”

売れない店長は、必ず”他責”をする

 では話を現場に移しましょう。私は売れない店長の店の終礼によく参加をします。この時に「なぜ今日も目標予算に届かなかったのですか?」と私は聞きます。

 ここで、あなたの店がもし未達成だとしたら終礼時に私に質問されたらどう答えますか?ちょっと考えてみてください。

 いかがでしょうか。

「集客がなかったから」
「セール後で落ち着いてしまったから」
「ターゲットに合っていない店づくりだから」
「ライバル店が多すぎるから」

 と人や環境のせいにしていませんか?もしそうだとしたらあなたの店は永久にこれから繁盛することはないでしょう。なぜなら、他責から成功することはほとんどといってもよいほどないからです。

 例えばリニューアルや何かの特需により、集客がアップするかもしれません。しかし、それはあくまでも一時的です。平時に戻れば同様に売上も落ちていきます。

 先日飲食業のクライアント先でもこんなことがありました。

「今回のリニューアルを機に大きく変わりたいんです!」と店長は意気込んでいましたが、私がリニューアル前の今の売上状況についてヒヤリングをすると、

「店が古いので売上不振にあえいだ」
「近隣に新しい店が沢山あるので」

 とリニューアルすれば売上が上がってすべての夢がかなうような口ぶりだったのです。

 そこで私は「おそらくリニューアルしても売上アップはもって2か月でしょうね。なぜなら……」と他責にする体質の店長の考え方に問題があることを伝えました。その結果、考えを改め、こんな発言をしてくれました。

「すみませんでした。まずはリニューアルするまでの間にできること(改善)を最大限やってリニューアル準備に入ります。そうですよね。今しっかりと数字作らないと未来に繋がらないですよね」

 まさにこれです。この考え方がとても大切なのです。

 ではなぜ、他責にすると売上はあがらないのでしょうか? どうすれば売れる店長になれるのでしょうか? その理由とやり方は、明日、公開します。

 

なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。