関西11店舗目「ロピア和泉中央ビバホーム店」レポート! 売場から見えた課題とは?

矢野清嗣
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●酒類
自社商品を重視! 

 直近のロピアの新店では、輸入クラフトビールコーナーを導入していることが多いが、和泉中央店では扱いはなく、缶チューハイやビール系飲料にスペースをとっているようだ。売場内で目立っていたのはワインで、「新長田店」と同様に直輸入ワインをベースに、299~999円の価格帯を充実させている。全体的に自社開発商品を重視した販促策がとられている印象だ。

●菓子
絞り込んだラインナップ、価格訴求は控えめ?

 菓子の売場スペース構成比は6%と「新長田店」とほぼ同規模で、品揃えも同店同様、絞り込んでいるようだ。オリジナル商品、トルコ産の「フュージョンクッキー」(99円)をエンドで大きく訴求するなど、既存店でおなじみの陳列が見られた。大袋菓子は30尺のスペースで77SKUの扱いで、「ロッテ・チョコパイ9個」(259円)、「不二家・カントリーマアム19枚」(184円)と単品ごとに価格は異なり、既存店でみられた均一価格の訴求は行っていないようだった。

●まとめ
最大の課題はスタッフ不足? 

 関西地区11店舗目の出店となった和泉中央店(ちなみに同店の出店後、22年9月に「三田対中店」、22年11月に「ららぽーと堺店」をオープンしており、22年11月現在関西地区13店舗体制となっている)。店数が増えてきたこともあって、売場を見ていると、関西に馴染んできたような雰囲気を筆者は感じた。

和泉中央店限定の「ロースカツサンド」(398円)

 日曜日、開店5分前に店舗を訪れると約100人の行列ができていた。これまでの新店と比較するとやや少ないと感じたのもつかの間、開店時間が過ぎると行列の人数は約250人にまで増え、新店ではおなじみの混雑ぶりとなった。その後もお客は増え続け、11時頃から正午まではレジ待ち行列が店舗奥側主通路に達していた。

 調査中は、12台あるレジのうちの9台しか稼働しておらず、長蛇の行列となってしまっていたようだ。また、正午のピーク時は売場の補充も追いついていない様子で、どの売場も雑然としていた。当面はスタッフ不足が同店の最大の課題であるのかもしれない。

 さてロピアは22年11月、大阪府堺市に「ららぽーと堺店」をオープンしている。堺市は大阪南部の主要都市であり、和泉中央店がある和泉市とも接している。和泉中央店の駐車場に停車してあるクルマを見ると、そのほとんどが「和泉」ナンバーだったが、「堺」ナンバーもちらほらと見かけた。ららぽーと堺店とこの和泉中央店は互いに商圏を補完し合う存在になるのかもしれない。広域商圏で知られるロピアの店舗だが、ドミナントの密度が濃くなれば、周囲のチェーンにとってはさらなる驚異になるのは間違いなさそうだ。

(店舗概要)
所在地 大阪府和泉市唐国町3-17-56
開店日 2022年7月29日
売場面積 約760坪(歩測)
営業時間 10:00~20:00
駐車台数 1656台

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