時計売場の売上が30%増!松坂屋名古屋店が「高級腕時計」に注力するねらいとは

堀尾大悟
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各店舗の「強み」に特化し、地域での競争優位性を確立

松坂屋名古屋店 営業2部長
松坂屋名古屋店 営業2部長の長谷場和也氏

 松坂屋を運営するJ.フロント リテイリングでは、2021年~2023年の中期経営計画の重点戦略の一つに「店舗・コンテンツの魅力化」を掲げ、各百貨店が強みをもつカテゴリーの拡充に集中的に取り組む方針を示した。一例として、松坂屋上野店は本館7階の美術品売り場を約2倍に拡張した「アートスペース」をリニューアルし、強みである「アート」をさらに強化している。

 今回の「GENTA the Watch」は、まさに松坂屋名古屋店の強みである「時計」をより拡充し、名古屋エリアでの競争優位性を確立していくものだ。

 「時計売場だけが賑わっていても仕方ない。北館全体、ひいては全館への波及効果も高めていく必要がある。そうでなければやった意味が半減してしまう」(長谷場氏)

 コロナ禍での大打撃から、少しずつ業績が回復しつつある百貨店業界。松坂屋名古屋店の「時計」への“賭け”は、今後の名古屋エリアでの消費動向、ひいては百貨店業界全体の動向を占う意味でも注目すべき一手だ。

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