フォーマット確立?食品強化のウエルシアがイオン九州とコラボした熊本麻生田店を解説

取材・文:雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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ウエルシア熊本麻生田店

ウエルシア熊本麻生田(あそうだ)店(ウエルシア薬局)

〒861-8081 熊本県熊本市北区麻生田2-4-10
電話:096-215-2250
熊本電気鉄道菊池線「新須屋」駅から徒歩約18分

ウエルシアホールディングス(東京都/松本忠久社長)傘下のウエルシア薬局(同)は4月21日、熊本県熊本市に、県内第1号店となる「ウエルシア熊本麻生田店」(以下、熊本麻生田店)をオープンした。イオン九州(福岡県/柴田祐司社長)との協業により生鮮・総菜をフルラインで揃える食品強化型店舗であり、地域の食と健康を総合的に支える戦略的フォーマットとなっている。

2社で志向した「完全に新しい業態」

 近年フード&ドラッグを強く志向するウエルシア薬局がまた1つ、重要な位置づけの店舗を誕生させた。場所は熊本県熊本市郊外、中心部からクルマで20分ほど行った幹線道路のほど近くに開業した熊本麻生田店である。

 ウエルシア薬局が熊本県に出店するのはこれが初めて。記念すべき県内第1号店であること以上に、同店は食品強化を前面に打ち出した戦略的フォーマットとして特徴的な店づくりを行っている。具体的には、開業に際して同じイオン(千葉県/吉田昭夫社長)グループに属するイオン九州と協業。生鮮と総菜、ベーカリー、冷凍食品、日配については同社がコンセッショナリーとして出店し、それ以外の売場をウエルシア側が担うという形態をとっている。両社の“得意分野”を掛け合わせることで、地域の食と健康を支える「生活のプラットフォーム」として機能することをめざした店舗だ。

 本誌でも幾度となく報じているが、ウエルシア薬局は20年4月に開業した「平塚四之宮店」(神奈川県平塚市)を端緒に、ドラッグストア(DgS)における食品の品揃え、商品構成の研究を進めている。21年10月には「イオンタウン幕張西店」(千葉県千葉市)で直営の生鮮・総菜売場を導入、同年12月には福井県内でマックスバリュ北陸(石川県/師井昭造社長)、ホームセンターみつわ(福井県/山本丈雄社長)の2社とともに、DgSに食品スーパー(SM)とホームセンターの要素を付加したチャレンジングな店舗を複数出店している。

 また、「ウエルシア薬局による食品強化」という文脈からはやや逸れるが、カスミ(茨城県/山本慎一郎社長)の新業態「BLANDE(ブランデ)」の1号店「つくば並木店」(茨城県つくば市)に、同社の食品売場と融合させるかたちでDgSを出店したことも注目を集めた。

 このように、全国を舞台に食品強化戦略を推し進めるウエルシアHDにとって、最新の実証実験の場と位置づけられるのが熊本麻生田店である。同店の開発責任者を務めた、ウエルシア薬局西日本支社九州戦略プロジェクトの内田悦郎氏と、イオン九州成長戦略PTリーダーの安倍俊也氏の2人は「誰もやったことのないような、完全に新しい業態をつくろうと試行錯誤した」と口を揃えて振り返る。同じイオングループとはいえ、業態も組織が異なれば“常識”もまた異なる。これまでウエルシア薬局が出店してきた食品強化型店舗はもちろん、全国のフード&ドラッグ業態の店舗もつぶさに視察し、侃々諤々の議論を重ねながら、店づくりの方向性を決めていったという。

売場最前部は即食系を集積

 熊本麻生田店の

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