松山三越が「松山三越」の改装にあたって、地下1階の核店舗として誘致した「ザ・セントラルマーケット」。同店は地元のクリエイティブスタジオが、食品スーパー(SM)の「福島屋」と手を組み開発したユニークな食品小売店で、クリエイティブ力や情報の編集力を生かし、食との出合いや、体験、学びが生まれる地域の拠点になることをめざしている。
地元の商品との偶然の出合いを創出
「ザ・セントラルマーケット」は、「本当の豊かさ、本当のおいしさとは何か」をコンセプトに、地場産品を中心に、おいしく、安全・安心で、生産者の想いやこだわりのこもった商品を提供する、デパ地下ともSMとも異なる独自の存在をめざす食品小売店だ。
同店のデザインを手がけたのは、松山市を拠点に活動するクリエイティブスタジオNINOだ。地元で一次産業や自治体と連携したさまざまなプロジェクトを手がけてきた二宮社長は「地元にはいまだあまり知られてない魅力的なものがたくさんある。これらを集約し、地域の魅力に出合える場所をつくりたいと考えていた」と話す。
そうしたなか、以前から個人的につながりのあった福島屋(東京都)の福島徹会長と、地域の食や、日本の食卓への危機感などの共通の想いから、食にまつわる新しい取り組みをともに模索するようになり、今回、「地域協業」を掲げる松山三越に「ザ・セントラルマーケット」を出店するに至った。
ザ・セントラルマーケットの売場面積は約2600㎡で、店全体の取り扱い品目数は約5000。店舗の運営は、二宮社長が新たに立ち上げたTHE CENTRAL MARKET(愛媛県)が行う。直営の青果とグロサリー売場については、産地との連携やオリジナル商品の開発、独自性の高い品揃えに強みを持つ福島屋がMD(商品政策)を担い、店舗運営などをサポートする。MDでは
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