総菜強化にデジタル対応も!全日食の新業態、「ハッピーシニア」、その全貌を徹底解説!
2021年10月8日、主に中小規模の食品小売店が加盟するボランタリーチェーンの「全日食チェーン」を運営する全日本食品(東京都/平野実社長)は東京都品川区の「シティマーケット品川八潮店」(以下、品川八潮店)を新フォーマット「ハッピーシニア」としてリニューアルオープンした。主要顧客であるシニア層に特化した同フォーマットの店舗づくりや戦略を解説する。
シニア層に特化した新業態
品川八潮店は、りんかい線「品川シーサイド」駅から10分ほど歩くと到着する集合住宅エリア「八潮団地」の中にある。同店はもともと全日食チェーン本部が直営で運営する「主導店」として約10年前にオープンし、6年ほど前からは現在のオーナーが運営している。品川八潮店が基本商圏に設定する半径300m圏内には約4000人/約3000世帯が住んでおり、団地内には福祉センターがあることもあり、居住者の多くは高齢者だ。品川八潮店の来店客においても、7割以上を60歳以上の高齢者が占めている。近隣の主な競合店としては、「スーパーバリュー品川八潮店」があるのみだ。

「ハッピーシニア」の開発計画が立ち上がったのは、今から約2年半前の19年5月ごろ。「これからの全日食の店舗モデルを考えるうえで、新たなコンセプトとして当社の事業エリアの主要顧客層である高齢者向けの店舗を開発する話が挙がった」と全日本食品取締役IT・マーケティング本部長の宇田川貴志氏は話す。2年以上の時間をかけ、過去の販売実績から必要な商品や在庫数などを分析したうえで
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