SMと伍する生鮮4品?クリエイトS・D秦野大秦町店の新たなフード&ドラッグとは

解説:小関 聡(流通経済研究所特別顧問)
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神奈川県を中心に1都7県でドラッグストア(DgS)約700店を展開するクリエイトエス・ディー(神奈川県/廣瀨泰三社長)は、ワンストップショッピングのニーズに対応するべく、食品を強化したフード&ドラッグ業態の開発を進めている。そんな同社店舗のなかでもユニークな店づくりが光るのが「クリエイトS・D秦野大秦町店」(神奈川県秦野市:以下、秦野大秦町店)だ。実際の店づくりと、そのねらいを元大手DgS役員で、流通経済研究所顧問の小関聡氏に解説してもらった。
※調査日2022年12月27日(価格はすべて税抜)

イトーヨーカドー跡地に医療モールを開発

クリエイトS・D秦野大秦町店
クリエイトS・D秦野大秦町店
●所在地: 神奈川県秦野市大秦町2-16
●開店日: 2020年3月28日
●営業時間: 10:00~21:00(調剤は9:00~18:30、日曜・祝日は休業)
●店舗面積: 約450坪
●駐車場: 約70台(共用)

 秦野大秦町店は、小田急小田原線「秦野」駅から南東へ約800mに立地する。同地で40年近く営業し2017年3月に閉店した「イトーヨーカドー秦野店」の跡地に、20年3月28日に開業した。地上2階建ての医療モールとしての出店で、1階には調剤薬局併設の秦野大秦町店が入り、2階ではクリニックを誘致する。

 集客のうえで重要となる駐車スペースは約70台ぶん確保。秦野大秦町店の店舗面積は約450坪で、クリエイトエス・ディーにとってはロードサイドの大型店に分類される。

 近隣にある食品スーパー(SM)の競合店としては、「秦野」駅直結の商業施設内で「Odakyu OX秦野店」(17年9月開業:売場面積約143坪)が営業するほか、店舗から北東約500mに20年6月開業の「ロピア秦野店」があり、競争が激化しているエリアだ。自社店舗としては、秦野市内だけで同店を含めて計11店を営業し、ドミナントを深耕している。

 クリエイトエス・ディーは近年、日常生活に必要なものが1カ所で揃うワンストップショッピングニーズに対応した店づくりを推進している。従来のDgS商品に加えて、生鮮テナントの導入や冷凍食品の品揃えの拡充により、食品の販売を強化。店の利便性を向上させることで、商圏内需要の深掘りを図っている。

 こうしたなか秦野大秦町店では、食品の販売強化とともに、DgS商品や非食品の提案にも力を入れている点が特徴だ。

あくまで本丸はDgS商品、バラエティ雑貨も

 実際に売場を見ていくと、出入口を入って左側に調剤薬局を配置。出入口から見て手前側でDgS商品の売場を、奥側で食品売場を展開する。

 まず、DgS商品の売場については、

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