家庭用手袋市場、衛生意識の向上や炊事機会の増加で需要は大幅増

山田陽美(ライター)
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2020年度の家庭用手袋市場は大きく拡大した。新型コロナウイルス感染拡大において、以前よりも自宅で過ごす時間が増え、掃除や炊事をする時間ができたこと、また衛生意識の高まりなどが要因だ。この傾向は引き続き続くとみられる。

20年は全体的に好調に推移、極薄手袋は需要爆発

ゴム手袋
昨年はコロナ禍での外出自粛により家で過ごす時間が増えたことで、掃除や炊事の時間が増加。これまで手袋を使っていなかった需要を取り込んだようだ。 i-stock/electravk

 日本グローブ工業会によると、2020年の家庭用手袋の販売数量は9500万6000双で、対前年比5.9%増。素材別では、ビニール手袋は5538万1000双で同8.5%増、ゴム手袋は2886万5000双で同0.9%増、ニトリル手袋は1076万双で同6.5%増となった。ここ数年、家庭用手袋市場は横ばい状態が続いていた。しかし昨年はコロナ禍での外出自粛により家で過ごす時間が増えたことで、掃除や炊事の時間が増加。これまで手袋を使っていなかった需要を取り込んだようだ。

家庭用手袋国内販売数量実績 一方、極薄手袋の20年の販売数量は、64億3871万枚で、同22.2%増。素材別ではビニール製が22億5359万枚で同19.9%増、ゴム製が6億2328万枚で同25.1%増、ニトリル製が22万3006万枚で同22.3%増、ポリエチレン製が13億3176万枚で同24.6%増。全体的に大幅アップとなった。

 主要メーカーの動向としては、高付加価値商品が好調だ。ショーワグローブでは、内面に特殊な繊維を採用することで、さらっとした肌ざわりを実現した「ナイスハンド さらっとタッチ」が好評だ。ダンロップホームプロダクツでは、おしゃれな形状で若い女性のファンが多い「プリティーネ」や、敏感肌の人でも安心して着用できる「樹から生まれた手袋 リッチネ」、肌ざわりがよく、快適な使い心地の「同 さらさらりん」などを展開している。ユーザーの衛生意識の向上に加え、コロナ禍により、飲食業や掃除、介護などさまざまな場面で手袋装着が必須となったことで、需要が爆発し、一時品薄状態となった。

 新たに家庭用手袋を使用する人が増えていることから、今後はリピーターとしてしっかり育成していく必要がありそうだ。

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