シリアル市場が大きく伸長、健康や簡便さ、保存性などの商品価値が再評価され市場は好調!

室作 幸江(ライター)
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より健康においしい機能系シリアルが登場

 こうした市場動向を受けて、メーカー各社ではユーザーニーズに応えた商品を次々と投入している。コロナ禍でますます高まる健康志向を背景に、“より健康に、よりおいしく”が共通のテーマといえそうだ。

 たとえば、日清シスコでは主力商品の「ごろっとグラノーラ」シリーズから新たに「ごろっとグラノーラ 糖質60%オフ チョコナッツ」を発売した。同シリーズのなかでも人気の高い「ごろっとグラノーラ チョコナッツ」の糖質オフタイプである。“コロナ太り”など巣ごもり生活による体重・体形の変化を気にする人は多いだけに魅力的だ。

 一方、腸活という切り口から日本ケロッグが提案するのは、「ケロッグ オートミール」。栄養バランスのよさとアレンジの幅広さで、ご飯に代わる主食として活用できるオートミールは、今注目のシリアルだ。おかゆやリゾットのように温めて食べることもできるため、手軽につくれるオリジナルレシピをサイトで公開し、トライアルを促進させている。

 オートミール市場のリーディングカンパニー、日本食品製造も今春「日食 フィンランド産オーガニック オートミール」や「日食 プレミアム ピュア トラディショナル オートミール」を相次いで発売。タイプの異なるオートミールを揃えることで、新たなファン獲得をめざす。

 また、今年で発売30周年を迎えた「フルグラ」ブランドを展開するカルビーでは、30周年を記念して、「#みんなでつくるフルグラ」キャンペーンを通じて、ユーザーニーズに応えた味わいのシリアルをつくり、今秋発売する予定だ。

 機能に特徴をもたせながらおいしさも両立させた機能系シリアルの登場によって、シリアル市場のさらなる拡大が見込まれる。

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