パスタ&パスタソース市場、内食需要の高まりで大幅伸長、幅広いラインアップで選ぶ楽しみも

石山真紀(ライター)
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食の欧米化に伴い成長を続けるパスタおよびパスタソースのカテゴリーだが、コロナ禍の影響により外出自粛が続くなか、保存性や簡便性の高さから需要が急拡大。パスタ、パスタソース共に大幅な伸長を記録している。

スパゲッティ・マカロニともに2ケタ成長続く

 KSP-POSによると、スパゲッティカテゴリーの2020年4月から21年3月の期間通算の金額PIは、対前年比13.3%増の2634円、数量PIは同7.6%増の13.45となった。マカロニカテゴリーの期間通算の金額PIも同11.3%増の533円、数量PIは7.5%増の4.86と、どちらのカテゴリーの金額PIも前年比2ケタ増の大幅伸長となっている。

パスタのイメージ
1食分の量がわかりやすい結束タイプや調理の時短につながる早ゆでタイプは、多くの主婦層から支持されている。 hirobirock/i-stock

 日本パスタ協会によると、2020年のパスタの国内供給量は、前年比14.9%増の32万7614トン。そのうち、国内生産量は同5.5%増の14万7232トン、輸入量は同23.8%増の18万956トンと、輸入パスタが急激に伸びていることがわかる。

 コロナ禍においてはさまざまなカテゴリーで売上に影響が出ているが、パスタに関しては内食需要の高まりを受け、成長につながったカテゴリーのひとつといえるだろう。とくに1食分の量がわかりやすい結束タイプや調理の時短につながる早ゆでタイプは、多くの主婦層から支持されている。

 スパゲッティカテゴリーの月別の動向を見ると、20年の4・5月は緊急事態宣言中ということもあり、ユーザーのまとめ買いが急増。4月は同84.7%増、5月は同41.2%増と大きく伸ばしており、前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動があった9月も同期比で8.8%増と伸長している。

 一方、21年3月は同31.4%減となっており、新型コロナウイルスの感染拡大から1年が過ぎたことで売上が極端に上がった前年からの反動が浮き彫りとなっている。

スパゲッティ、マカロニ、レトルトソース、粉末・ペーストの金額PI対前年推移

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