コロナ禍で家庭用冷凍食品が驚異的に伸長!冷凍麺の最新商品トレンドを解説

山本純子(冷凍食品ジャーナリスト)
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ランチの王者、1食完結パスタはバラエティ化

 前述の2シリーズのような『1食完結型』の元祖はパスタである。パスタもコロナ禍にあって、在宅ワークのランチ需要をつかみ、さらに需要を伸ばした格好だ。

 大手3社がしのぎを削る市場だが、コロナ禍を背景にした需給ひっ迫が一段落した秋以降は、各社各様に新たな商品を積極的に提案している。ニップンは高品質『REGALO』ブランドのショートパスタメニューを投入して話題に。また、独自の形態であるパスタと料理のセット商品『よくばりプレート』も新生産ライン稼働により、開発を強化している。

 日清フーズは、外食機会が減少した生活者に向け、『青の洞窟』ブランドのハイエンドライン「GRAZIA」をトップシールの皿いらずタイプにして新提案した。今春は『大盛り』シリーズも強化、縦ピローへの全品統一も思い切った施策だ。また、『ル・ベトナミーズ』を立ち上げ「フォー」を発売。カップ容器に水を入れレンジ加熱調理する新発想が注目できる。

冷凍麺、各メーカーの商品

中華麺が台風の目、日本そば、高級路線も有望

 日清食品冷凍は、『もちっと生パスタ』で独走態勢、「汁なし担々麺大盛り」とともにテレビCMを今春投入した。また、汁なし中華麺では、「台湾まぜそば」が本場名古屋のみならず関東圏でも人気急上昇。自宅で卵黄をトッピングするという『まぜ麺亭』のシリーズ化に注目したい。中華では、ラーメンもコロナ禍の影響で急伸した。人気トップを走り続けるニッスイ・ちゃんぽん、マルハニチロ・横浜あんかけラーメンはもちろん、キンレイの「お水がいらない 横浜家系ラーメン」がブレイク、それに続くラーメン系新商品も秀逸である。

 冷凍麺ユーザーの間口が広がったことで、日本そばの有望性、高級路線の商品にも着目したい。テーブルマークはシニアをターゲットに玉麺の世界を広げる「石臼挽き信州そば」を新発売した。

 外食をバックボーンにした新規参入組の中では、ピエトロの高価格帯パスタが好調だ。同社では、1食1000円前後の「シェフの休日」シリーズに加え、昨年3月、780円の『洋麺屋ピエトロ』シリーズを発売、1年経過して販売は倍増ペースとなり、一般量販店にも売場が広がっている。フランス発の専門店「ピカール」でも、個食パスタに加え、具がゴージャスな900g袋の3人前パスタがブレイクしそうである。

 冷食で高価格帯は空白地帯、ブルーオーシャンだとささやかれてきた。価格帯の天井突破は、絶好調の麺カテゴリーが先鞭を切っていきそうだ。

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