茶系飲料市場、チャネルにより明暗分かれる 健康やおいしさなど新たな魅力を訴求

石山真紀(ライター)
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素材のおいしさとともに機能性や環境配慮も訴求

 これまで緑茶や麦茶、ストレートティーなどの無糖茶は、外出時の止渇としての利用シーンが中心で、猛暑であれば数字が伸びるなど気温の影響を最も受けやすいマーケットのひとつだった。しかし、昨年春以降ライフスタイルの変化により外出機会が減ったことで利用シーンも変化。コロナ禍の影響は今後も続くことが予想され、マーケットを拡大していくためには新たな打ち出し方も必要となる。

 たとえば伊藤園の「お~いお茶」ブランドでは機能性表示食品をはじめとした素材が持つ健康感やおいしさを、アサヒ飲料の「十六茶」やキリン・ビバレッジの「生茶」ではラベルレス商品や環境への配慮型ボトルの導入など、ブランドが持つ独自価値を改めて訴求しはじめている。

 茶系飲料を含めた最盛期となる夏季に向け、メーカー各社は新商品の投入やプロモーションを予定している。素材のおいしさに加えて、健康的な価値や環境配慮など、新たな価値も発信していくことで、来店客が手に取る機会を増やしていきたい。

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