災害対策、除菌、アウトドア、収納。コロナ禍においてカー用品が見直されている

「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部 小坂義生
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【注目企業】イチネンケミカルズ

発売20周年を迎える「クリンビュー ガラスコート」シリーズが新たなステージへ

イチネンケミカルズは今春、発売20周年を迎えたガラス撥水コーティング剤「クリンビュー ガラスコート」シリーズをリニューアル。さらに進化したガラス撥水剤で、クルマの安全と安心を提供する。

イチネンケミカルズの「クリンビュー ガラスコート」シリーズ

アルコール類で取扱数量が緩和

 イチネンケミカルズのガラス撥水コーティング剤「クリンビュー ガラスコート」シリーズは、今年、発売して20周年の節目を迎えた。同社の地道なプロモーション活動と、製品の優位性を伝えるSNSなどの口コミも手伝って、同シリーズはガラス撥水コーティング剤のトップブランドとして成長した。2020年の販売実績は、前年比で120%と大きく伸ばしている。

 今春、同シリーズは剤形に変更を加え、パッケージも新たにすることで、6アイテムをリニューアル発売し、新たなスタートを切った。

 リニューアルに際して、一部商品の液剤を従来の第一石油類からアルコール類にした。これにより、撥水剤を塗布後の拭き取りも楽になり、作業性が向上した。さらにアルコール類となったことで、消防法による指定数量が緩和され、店頭での取り扱いに関するハードルが格段に下がった。

 一方、撥水機能に関する仕様もこれまでの製品同様に高い効果を生み出す。

パッケージで効果をわかりやすく

 撥水剤には、一般的に2つのタイプがある。1つはシリコーン系で、撥水効果が優れているタイプ。もう1つがフッ素系で、耐久性と防汚効果にも優れているタイプだ。「クリンビュー ガラスコート」シリーズは、この2つのタイプをラインアップしている。

 今回リニューアルする商品では、同シリーズの旗艦商品ともいえる「ハイブリッドストロングα」が、このシリコーン系とフッ素系の両方の剤形を採用している、文字どおりハイブリッドタイプである。

 また、フッ素系の撥水剤では、12カ月の耐久性が特徴のスプレータイプ「ストロングガード」がある。同商品は、従来の「プロテクトガード」から商品名を変更し、他シリーズ同様にシュリンク付き台紙にパッケージを変更した。

 シリコーン系では、スポンジの付いたヘッド部分を押し当てて塗布するボトルタイプの「ビッグ&ビッグα」と「ぬりα」、スプレータイプの「瞬速撥水パワフルスプレーα」、ウォッシャー液タイプの「撥水ウォッシャーα」の4アイテムだ。

 パッケージの変更では、効果をわかりやすくするために、効果の持続期間を目立たせてデザインした。また、商品名を変更した「ストロングガード」を除いた5アイテムは、従来商品よりバージョンアップしたことを訴求するために、商品名の後ろに「α(アルファ)」を加えている。

SNSでの情報発信もサポート

 「クリンビュー ガラスコート」シリーズの販売が伸びている要因の1つに口コミがある。19年の初頭に、カー用品の著名なブロガーが、「ハイブリッドストロング」が撥水剤の中で最も優れていると、SNSにアップしたことで、売上に火が付いたかたちだ。

 カー用品は、こうした口コミによる影響が大きい。同社では、今回のリニューアル発売を機に、クリンビューの公式ツイッターやクルマのSNSサイト「みんカラ」のブログなどでの発信を強化していく。ツイッターで拡散、リツイートしたユーザーを対象にしたキャンペーンも予定している。撥水剤とウインドークリーナーが好調に推移している理由の1つが、新型コロナウイルス感染拡大を受けての巣ごもり需要だ。「三密」を避ける移動手段としてあらためてクルマが注目されるなか、洗車ニーズが高まり、撥水剤に加えて撥水剤を塗布する前に使用するガラスクリーナーも販売を伸ばしている。

 カーライフの安全、安心に対する意識が高まっている今、視界確保を訴求して、撥水剤とクリーナーの提案を積極的に行っていきたい。

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