内食化率の高まりで好調をキープする食用油市場、オリーブオイルが市場を牽引する

山田陽美(ライター)
Pocket

日清オイリオグループ、食用油市場の継続的な拡大に向け「健康性」「おいしさ」を具現化する新商品を投入

内食化率の高まりにより、食用油市場は好調を続けている。食用油の持つ「健康性」や「おいしさ」などのポジティブなイメージをより定着させるために、日清オイリオグループでは新商品の投入とプロモーションを継続して行っていく。

調味料感覚で使える風味油「日清やみつきオイル」

日清オイリオグループの食用油商品

 食用油をそのままかけて料理を楽しむ食習慣が広がり、食用油の持つ「健康性」や「おいしさ」などのポジティブなイメージが定着しつつある。食用油市場を継続的に拡大していくために日清オイリオグループでは、これらのイメージを牽引する「かけるオイル」の取り組みをさらに強化する。

 この春は、新たな油のおいしさを楽しんでもらうために、「日清やみつきオイル」を新発売。みんなが思わず「やみつく風味」が楽しめるオイルで、炒めものや焼きものはもちろん、料理の仕上げや味付け、かけたり、つけたり、調味料感覚で使える風味オイルだ。液だれしにくい容器で、卓上使いにも適している。最後まで使い切れるように100gに設定した。

 ラインアップは、にんにくやスパイス、香味野菜のうまみと香りをごま油に閉じ込めた「ごま油にんにく」と、バター風味と後を引くガーリックの風味がブレンドされた「ガーリックバター風味」の2種類。食べた人の98%が「おいしい」と答えており、9割以上の人がリピート購入につながるクセになるオイルだ。

 いろいろな料理で楽しめることを伝えるために、おすすめ料理を載せた全10種類のパッケージを展開する。この春からは、男性層、若年層に支持されているバーチャルタレントのキズナアイを起用し、SNSでの露出や店頭販促物との連動を行い、ファン獲得を図っていく。

具体的な健康訴求で市場全体を活性化

 クッキングオイルでは、アマニ油30%配合の「日清アマニ油プラス600g」をリニューアル。α-リノレン酸含有で血圧が高めの方に適した機能を持つ機能性表示食品だ。また、こめ油ベースの「日清こめ油プラス600g」をリニューアル。コレステロールの体内への吸収を抑える植物ステロールを豊富に含んでいるので、コレステロールを下げるのが特徴の特定保健用食品だ。健康性を具体的に訴求することで、気づきを与え、市場全体を活性化していく。

 一方、昨年秋に発売した「日清有機えごま油」が好調なことから、この春は大容量タイプの320gをラインアップ。限定農園で有機栽培された良質なえごまのみを使用したえごま油で、栽培から充填まで、すべての工程で有機JAS認証を取得している。

 えごま油をもっと手軽に使いたいというユーザーの声に応えて「日清有機えごま油」を使用したドレッシングを新発売。素材のおいしさと具材感がしっかり感じられる、ちょっと贅沢なドレッシングに仕上げた。有機醤油のうまみと玉ねぎの甘みをしっかり感じる「和風」と、香ばしいごまの香りと食感が楽しめる濃厚な「胡麻」の2種類を展開する。

 販促としては、内食メニューのマンネリ化という課題に対し、売場での提案に力を入れていく。また、3月からはカゴメとのコラボレーションで、「春のパスタフェア」を強化するほか、5月には明治のモッツァレラチーズとコラボした、おつまみや簡単ごはんを提案する。同社では継続的な市場拡大に向けて、さまざまな取り組みを行っていく考えだ。

1 2

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態