コロナ禍で青果はどう変わる?テーマ・キーワード別、売れる青果売場の作り方とオペレーションの組み立て方

文・解説=新谷千里(サミットリテイリングセンター代表取締役)
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強いスーパー大

食品スーパー(SM)における集客の要とされる青果部門。鮮度はもちろん、多様化する消費者ニーズへの対応や、在庫や業務フローの適正化、そして徹底した部門単独の財務戦略に取り組むことで、さらなる成長が期待できる部門である。新型コロナウイルス(コロナ)禍での大きな変化の潮流の中、青果部門がとるべき方向性を解説する。

プロの提言!
▶コロナ禍のニーズの変化に対応したMDを構築する
▶商品提案は「テーマ」「キーワード」「売りたい商品」を明確に!
▶在庫の適正化と部門単独の財務戦略は避けられない

売れる青果売場のつくり方は単純明快

SMの青果売場
SMの重要な集客部門である青果。工夫次第で、まだまだ売上は伸ばせる

 「売れる青果売場」をつくることは、それほど難しいことではない。どこにも負けない地域いちばんの高鮮度の野菜を売り、地域いちばんのおいしい果物を提供する──。そうした至ってシンプルな課題を日々追求する活動を継続することに尽きるのだ。単純ではあるが、これこそがマーケティング上でも商品政策(MD)上でも非常に重要な要素であり、生産性が高く、確実にお客の支持を得て成長し続ける青果売場をつくるための原則なのだ。

 青果売場のさらなる成長を考えるとき、「業界的には…」「市場では…」というふうに、青果部門の全体的な傾向や動向というものを知りたがる人が多い。しかし、そうしたものは単なる過去のデータでしかない。見る角度によって見えるものが違ってくるし、活用方法が違えば得られる結果も変わってくる。そもそもどの店も、地域も違えばターゲット顧客も異なるので、過去の数値の把握や分析は、“気休め”にしかならない。単に市場全体の販売データや相場などが知りたいのであれば、ネット上で簡単に入手できるのでそれを参照すればよいだけである。

価格、健康、巣ごもり需要…
コロナ禍で青果はどう変わるか

 長引くコロナ禍が青果部門に与える、中長期的な影響が気になる方も多いことだろう。ただ、青果部門の場合、コロナ禍の影響以上に、相場の上げ下げに左右される部分が大きいことは再認識しておきたい。

 ただ、コロナ禍で人々の生活様式や消費行動が大きく変化していることも確かで、青果部門ではそうした変化をとらえたMDを展開することももちろん重要だ。

 たとえば、景況感が悪化するなか、節約志向はより強まっている。そのなかで、もやしなど価格が安定した商材の動きはとくによいといえる。他方で、コロナ禍では来店頻度が減少傾向にあり、必然的に青果を家庭でストックする日数が長くなっている。このため、店で買った商品の鮮度に意識を向ける消費者が増えており、SMはこれまで以上に鮮度のよい商品を揃える必要も出てきている。

 また、

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