徹底解説!セブン、ローソン、ファミマがコロナ不振から抜け出すための新たな商品政策

取材・文:大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大による外出自粛生活で、オフィス街や行楽地立地の店舗の業績が大きく落ち込んだコンビニエンスストア(CVS)業界。このように環境が激変するなか新たな需要を獲得するべく、各社は従来と異なる商品提案を加速させている。CVS大手3社の秋冬の商品政策(MD)をレポートする。

セブンイレブン
セブン-イレブンの業績を支えているのが客単価の向上だ。上期計では同8.8%増で、とくに緊急事態宣言下にあった4月は同11.4%増、5月は同13.7%増と2ケタ伸長となっている。都内にある同社のコンビニエンスストアで2011年1月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

セブン-イレブン・ジャパン=レイアウト変更に踏み切り「自宅での食事」への対応強化

「少しずつ楽しむ」提案で小容量商品を拡充

 CVS最大手セブン-イレブン・ジャパン(東京都/永松文彦社長)の2020年度上期(3~8月)の既存店売上高伸長率は対前年同期比3%減。ファミリーマート(東京都/澤田貴司社長)の同10.0%減、ローソン(東京都/竹増貞信社長)の同8.3%減に比べると、落ち込み幅を少なくとどめた。直近では10月こそ、感染防止の観点から例年実施している大型の販促策を控えたことなどから同6.0%減と落ち込んだものの、客数が同10%前後落ち込む状態が続くなかで8月は同横ばい、9月は同2.4%増と、既存店売上高が前年実績を超えている。

 セブン-イレブンの業績を支えているのが客単価の向上だ。上期計では同8.8%増で、とくに緊急事態宣言下にあった4月は同11.4%増、5月は同13.7%増と2ケタ伸長となっている。

 こうした状況について同社商品本部長の高橋広隆氏は

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取材・文

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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