チーズ市場、コロナ禍で家庭内消費が拡大!調理用途チーズを中心に需要増

2020/11/24 08:00
山田陽美(ライター)

森永乳業:主力の調理系チーズが好調で上期は市場以上の伸び

今年の上期は巣ごもり需要により、チーズは拡大したが、とくに調理系のチーズが好調で、調理系チーズを多くラインアップする森永乳業では市場以上の伸びとなった。下期に向けても継続して調理で使用を促進するプロモーションを展開する。

森永乳業の「クラフト フレッシュモッツァレラ」「クラフト100%パルメザンチーズ」、「フィラデルフィアクリームチーズ」

春の新商品は計画以上の伸びで推移

 森永乳業では、この春にクリームチーズとチェダーチーズがマーブル状に混ざり合う「フィラデルフィア The Double 6P(クリームチーズ&チェダーチーズ)」を新発売。クリームチーズ特有の滑らかな食感と、チェダーチーズの芳醇でコクのある香りが楽しめる。ほかにはない商品として計画以上の売上となった。

 また、「和」を感じる新食感チーズデザートの「クラフト もちもちきなこ6P -黒みつ仕立て-」を3月に新発売。クリームチーズにもち粉を加え、弾力のあるもちもち食感を実現。さらにきなこと黒みつを使用することで、「和」を感じられるチーズデザートに仕上げた。チーズ売場に「和」をうたったものが少なかったため、同商品の投入で、新たなユーザーをチーズ売場に誘引することができたと流通からも好評となっている。

 また、この春は、パスタ需要が拡大したことから、パスタのトッピングとして使われることの多いパルメザンチーズが好調に推移した。同社では、カルシウムを効率よく摂れるパルメザンチーズで「お手軽カル足しレシピ」を提案。パスタだけではなく、サラダやトースト、カレー、味噌汁など、いつもの食事にパルメザンチーズをかけることで、不足しがちなカルシウムを補うことを推奨している。パルメザンチーズ専用什器を用意して、さまざまな売場でアウト展開し、露出を図っている。

簡単でおいしいモッツァレラレシピを提案

 外出自粛やテレワークの普及により、家庭での調理機会が増えており、とくにすべての年代の男性と20~40代の女性の調理機会が増えているようだ。今回改めて料理を始めた人に継続して料理してもらうため、下期に向けては手づくり需要を高める提案を行う。

 ひとつは、モッツァレラチーズを使った料理提案。モッツァレラは加熱するとのびるという特徴があり、昨年は鍋にモッツァレラを入れて、想像以上に伸びることを訴求したが、今年はそれに加え、家族でおいしく楽しむことを主眼においた提案を行う。豪華でおいしそうなのに簡単につくれるレシピを提案する。10月下旬からテレビCMを投下していく。

 店頭では、昨年好評だったカゴメとコラボした「のび~るモッツァレラのトマト鍋」を10月末から提案。トマトのうま味とモッツァレラのミルク感がよく合う洋風鍋で、POPなどの販促物を用意して、購買を促進する。

 さらに、巣ごもり生活において、手づくりでお菓子をつくる人が多かったことから、ハロウィン、クリスマス、バレンタインのイベント前に「チーズケーキをつくってみた」というテーマでWEB動画を配信。クリームチーズを使って簡単にチーズケーキがつくれることを主婦目線で、タレントのギャル曽根さんを起用して動画を配信する。日常使いに加え、ハレの日のレシピ提案で、引き続き、チーズ需要の拡大を図っていく。

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