キリンが35年にわたる免疫研究から生んだ「iMUSE」、機能性表示食品としてリニューアル!伸長する乳酸菌市場に新たな提案

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2020年11月、キリングループの35年にわたる免疫研究から生まれた「iMUSE(イミューズ)」ブランドが大きく生まれ変わる。免疫機能で初めて機能性表示食品として届出受理されたことを受け、キリンビバレッジから飲料3品、キリンホールディングスからサプリメント3品を新発売する。体調管理意識が高まるなか、信頼できる乳酸菌ブランドとして認知拡大を図り、さらなる成長をめざす。

家族食卓
i-stock/kohei_hara

キリンが発見した「プラズマ乳酸菌」の機能

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、生活者の体調管理意識が高まっている。「免疫力を高めて身体を守ろう」などの健康情報がさまざまなメディアに登場し、「免疫」に注目が集まっているが、そもそも免疫とは何なのか。一言でいえば、細菌やウイルスといった外敵から身体を守る防御システムのこと。外敵に侵された細胞を殺傷する「キラーT細胞」や、異常細胞を殺傷する「NK細胞」、外敵に対する抗体をつくる「B細胞」など、それぞれ役割の異なる細胞が一つのチームとなって機能している。その司令塔が「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」と呼ばれる細胞だ。

 古くから免疫の活性化には乳酸菌が働くといわれてきたが、免疫学の研究が進むにつれ、乳酸菌の多くはNK細胞にしか働きかけることができないことがわかってきた。しかし2012年、キリングループが世界で初めてpDCに働きかける乳酸菌*¹を報告。それが「プラズマ乳酸菌」だ。プラズマ乳酸菌を添加することで、免疫の司令塔であるpDCが活性化され、その指示・命令により免疫細胞全体も活性化。外敵に対する防御システムがより機能することがわかった(図表A )。つまり、プラズマ乳酸菌は免疫機能を底上げするような役割を果たすというわけだ。キリングループでは、この発見に関して国内外の大学・研究機関と共同で多くの論文・学会発表を行い、多くのエビデンス(科学的根拠)によって信頼性を担保している。プラズマ乳酸菌の研究者であるキリンホールディングス ヘルスサイエンス事業部 主幹の藤原大介氏によれば、キリンだからこそ発見できた素材だと話す。

 「キリンの研究目的は将来を見据えた基盤技術。プラズマ乳酸菌の場合も、商品化を目的にした研究ではなく、『ウイルス感染防御に効くものは存在するのか?』を知るためにスタートしました。だからこそ、おいしくて発酵力の強い菌ではないプラズマ乳酸菌も研究の対象にしたのです」(藤原氏)。

*1 ヒトでpDCに働きかけることが世界で初めて論文報告された乳酸菌(PubMed及び医学中央雑誌WEBの掲載情報に基づく)

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