エスニック、「ステイホーム」が追い風に伸長するエスニック料理市場のキーは「家でできる気分転換」

文=宮澤かずみ(クックパッドトレンド調査ラボ)/ 流通マーケティング局
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ユウキ食品、マレーシアの伝統的な味を手軽に再現「ママズ・ディライト」シリーズを新発売

世界各国の食品を通じて、豊かな食のひとときを提案してきたユウキ食品が新たに投入するのが、マレーシア料理の素「ママズ・ディライト」シリーズだ。多民族国家ならではのバラエティーに富んだ味を手軽に再現できるレトルト調味料であり、マレーシア政府によるハラール認証製品でもある。

ユウキ食品、マレーシア料理 の素「ママズ・ディライ ト」シリーズとハラール認証マーク

多様な食文化が融合したマレーシア料理

 中華・エスニック料理を中心に、世界各国の調味料や食材を幅広く取り扱うユウキ食品が新たに手がけるのがマレーシア料理だ。マレーシアといえば、多民族国家で知られ、食においても多様な味が融合されている。さらに、熱帯地域に位置するため、その土地でしか手に入らないスパイスやハーブを料理に多用することから、複雑で味わい深い豊かな食文化が発展してきた。

 マレーシア料理を大きく分けると4つに分類できる。マレー民族による“マレー料理”、華僑の“中華料理”、インドからの移民による“インド料理”、そしてマレーと中華が融合した“ニョニャ料理”だ。その昔、マレー半島に移住してきた中国人の男性と地元マレー人の女性との間に生まれた子どものことを、男性は“ババ” 、女性は“ニョニャ”と呼び、ニョニャが料理することでこの名が付いたという。

 こうした伝統的なマレーシアの味を手軽に楽しめるのが、「ママズ・ディライト」シリーズだ。現地で長年食品業界に携わってきたメーカーによるもので、厳選された原材料をふんだんに使ってつくられている。「忙しい毎日でも、お母さんがつくってくれたような伝統の味を気軽に再現できる」ことをテーマにしたレトルト調味料であり、マレーシア国内はもちろん、中国などでも提供されている。具材を合わせて調理するだけで、本格的なマレーシアの味を家庭で楽しめることから、ユウキ食品ではエスニック料理の新たな定番として日本での定着をめざす。

5つの味で新登場すべてハラール認証製品

 今回発売するのは5つの味だ。まず、さらっとしたスープ状のカレーである「マレーシアカレーの素」。さまざまなスパイスから生み出される辛さとともに、繊細で奥深い味わいが楽しめる。

 2品目は、マレーシアならではの料理である「ニョニャカレーの素」。日本では珍しいトーチジンジャー花、レモングラス、生姜、キャンドルナッツなどのハーブやスパイスから生み出されるさわやかな辛さのカレーだ。

 3品目は、マレーシアでは欠かせない唐辛子を使用した調味料、サンバルによる「サンバル炒めの素」。日本の味噌のように、マレーシアでは各地方や家庭で独自のサンバルがつくられている。お好みの具材と炒め合わせるだけでスパイシーなマレーシア料理が完成する。

 4品目は、中国海南島出身の移民が東南アジアに伝えたといわれる料理の「海南チキンライスの素」。鶏肉の脂の旨味と生姜のさわやかな風味が食欲をそそる。蒸し鶏を添えて味わうのもおすすめだ。

 5品目は、マレーシアやシンガポールで広く食べられているスパイシーでコクのあるスープ麺の「ラクサの素」。エビのだしが利いたカレー風味で、米麺を入れるのが一般的な食べ方だ。ココナッツミルクを加えるとさらにおいしくなる。

 これら5つの商品はすべてマレーシア政府によるハラール認証を取得している。ハラールとは、イスラムの教えで合法的なもののことを意味し、ハラール性を保証するのがハラール認証だ。オリンピックをきっかけに日本でも認知され始めている。伝統的なマレーシアの味に加え、ハラール認証製品であることも魅力として、ユウキ食品ではアピールしていきたい考えだ。

北アフリカ生まれの「クスクス」2つの味が仲間入りして新発売!

世界各国の調味料や食材を幅広く揃えるユウキ食品がこのたび提案するのが、世界最小パスタといわれる「クスクス」だ。「プレーン」に加えて、「クミン」と「チリペパー」の2つの味が新たに仲間入りした。お湯をかけるだけの手軽さやアレンジのしやすさをアピールして認知拡大をめざす。

ユウキ食品のクスクス商品と食べ方の例

小さな粒状の世界最小パスタ伊や仏では国民食

 1974年の創業以来、ユウキ食品では世界各国の味をいち早く日本の食卓に届けてきたが、世界最小パスタといわれる「クスクス」もその一つ。デュラム小麦の粗挽粉に水を含ませ、小さな粒になるように丸めてそぼろ状にしたもので、かみしめるたびに小麦の香りや甘みが感じられ、パラリとした食感だ。クスクスの歴史は古く、北アフリカの先住民、ベルベル人がはるか数千年も前から主食として食べていたといわれる。

 北アフリカで生まれたクスクスは、アフリカ大陸に位置する国々はもとより、北アフリカを植民地支配していたフランスに広がり、やがてスペインやイタリアにも伝播。興味深いのは、その土地の風土や風習に合わせたスタイルで喫食されてきたことだ。たとえば、一般的なクスクス料理といえば、野菜や肉の入ったスープを添えるのだが、チュニジアではトマトソースを使うことが多く、トルコではクミンを使う。また、フランスではサラダの定番食材として使われたり、モロッコでは牛肉と野菜の煮込みをかけたりなど、食べ方は多彩。現在も各国で新しいクスクス料理が次々と生み出されている。

 そんな汎用性の高いクスクスを日本でも広めたいと10年以上も前から取り組んできたのがユウキ食品だ。発売当初はなじみの薄い食材だったためになかなか浸透しなかったが、ここ数年おしゃれなカフェやデリカテッセンでクスクス料理が登場するようになり、認知が進んだことから、同社では今の時代にふさわしい食材として、クスクスの魅力を改めて訴求していく。

時短調理が可能調理法もアイデア次第

 今回ユウキ食品が取り扱うのは、クスクスのスペシャリストといわれるイタリアの「ビア」ブランドだ。シンプルな「プレーン」に加え、スパイスやハーブを利かせた「クミン」と「チリペパー」を揃えている。

 このクスクスの魅力は、なんといっても時短で調理できる点にある。たとえば1人分なら、50gのクスクスをボウルに入れ、60mlのお湯を加えてラップをかけて2分待てばできあがり。鍋に入れて茹でる必要はなく、かさばらないため、保存食や非常食としての利便性もある。

 もうひとつの魅力は、主食でありながら副菜にもなるうえ、あえたり、添えたり、かけたりなど、調理方法もいろいろ楽しめる点だ。パスタソースをかけてワンプレートランチにするもよし、サイコロ状にカットした野菜とあえてサラダにするもよし。あるいは、バターとドライフルーツをのせ、シナモンをふりかけてデザートにするのも手。アイデア次第でいろいろなメニューに活用できる。「ビア」ブランドの「クミン」と「チリペパー」はそれぞれ香り高いが、塩味はないので「プレーン」同様、調理しやすい。スープカレーに添えたり、エスニックサラダに添えたりなど、香りを生かしたメニューに合う。

 コロナ禍でのステイホームをきっかけに料理を楽しむ人が増えた今、目新しい食材に対する感度は高まっている。時短で調理でき、使い勝手もよく、見た目に映えるクスクスは、今後注目の食材といえそうだ。

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