組織体制変更、新レイアウト導入、メニュー開発…マルエツが挑む「総菜強化」の最前線!

雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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 もう1つ注目したいのは店内調理のフレッシュサラダが並ぶサラダコーナー。「海老とアボカドサラダ」「ローストビーフサラダ」など、新鮮な素材をメーンにした、単品で一食が完結するようなメニューも提案する。これに加え、サラダのトッピングに最適な「蒸しホタテ貝」「スモークサーモン」「ハム」なども関連販売する。

マルエツ横浜最戸店
店内調理の「フレッシュサラダ」

業績向上につなげられるか

 古瀬社長はかつて、「(総菜は)頑張ろうと言いながらも低迷している」と打ち明けたこともあった。しかし、新しい組織体制のもと、これまでからさらに一歩進んだ売場づくり、商品づくりを試行する横浜最戸店の取り組みからは、マルエツの総菜に対する本気度を感じ取ることができる。

 その一方で気になるのは、近年のマルエツの業績低迷だ。足元では新型コロナウイルスによる“特需”の恩恵を受けてはいるものの、202月期のマルエツの既存店売上高は対前期比0.8%減となり、2期連続で減少している。

 部門の垣根を取り払い、生鮮と総菜を一体化させた売場づくり、商品づくりを行うという方向性が、こうした停滞ムードを払しょくする契機になるか。総菜強化の取り組みは、マルエツにとって命運を分ける重要なミッションであることは間違いないだろう。

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記事執筆者

雪元 史章 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

上智大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業後、運輸・交通系の出版社を経て2016年ダイヤモンド・フリードマン社(現 ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。企業特集(直近では大創産業、クスリのアオキ、トライアルカンパニー、万代など)、エリア調査・ストアコンパリゾン、ドラッグストアの食品戦略、海外小売市場などを主に担当。趣味は無計画な旅行、サウナ、キャンプ。好きな食べ物はケバブとスペイン料理。全都道府県を2回以上訪問(宿泊)。

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